アンドロイドナビATOTO S8をステップワゴンに取り付け 4⃣ステアリングリモコンの全キー動作

ステップワゴンのステアリングホイール左側にあるリモコンキー

「アンドロイドナビ ATOTO S8をステップワゴンに取り付け」シリーズの第4弾です。

ステップワゴンrpには、ハンドルの左側に10個のキーボタンがあり、これまでの作業で1~5までは動作しました。今回残りの6~10のキーボタンもATOTO S8のリモコンとして動作させることに成功しましたので紹介します。

これまでの経過

下記記事で紹介したように、アンドロイドナビ ATOTO S8 Ultra plus をステップワゴンrp後期型クールスピリット に取り付けてシステム設定とアプリ導入を行いました。

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「ステップワゴンにアンドロイドナビ ATOTO S8」シリーズの第2弾です。 今回はシステム設定とアプリ導入を行います。そして実際に使用してみての感想を述べます。

ステップワゴンのステアリングホイールリモコン

ステアリングホイール(ハンドル)左側にあるキーボタン

ステップワゴンrp3スパーダクールスピリットには、ハンドルの左側にナビのリモコンキーとして下記の10個があります。

ステップワゴンrpのハンドルにあるナビ用リモコンキー

10個のナビ用リモコンキー

  1. +:音量アップ
  2. ー:音量ダウン
  3. ◀:先頭に戻る/前の曲
  4. ▶:次の曲
  5. source:入力ソース切替
  6. 画面切替:ナビ/オーディオ
  7. オプション:
  8. オフフック 受話器を取る
  9. オンフック 受話器を下ろす/戻る
  10. 発話:音声認識起動

前回の記事で紹介したように1~5は既に動作しましたが、残りのボタンを遊ばしておくのはもったいないので使えるようにしようというのが今回の内容です。

車のSWCリモコン関係配線図

まず、リモコンがどういう仕組みになっているのかを調査しました。

オーディオ系統キーの回路:SWC1

オーディオ関係のキーの配線は ホンダの資料等を参考に下の回路図のようになっていることがわかりました。キーとナビ間のSWC1の配線です。

ステアリングリモコン回路図オーディオ系

ステアリングリモコン回路図オーディオ系

プルアップ抵抗の値は、トヨタ車などで一般的な10kΩと仮定しています。

押下キーを検出・判別する仕組み

信号線一本で複数あるキーボタンの押下を検出・判別する仕組みは、キーが押されたときのナビ入力電圧がキーごとに違うように回路を構成し、常にその電圧を監視しているナビの制御マイコンが押されたキーを判別するようになっています。

もう少し具体的に説明すると以下のようになります。(上記の回路図を参照)

  • キーからの配線は一本の線でナビ側に接続され、ナビ内でA/Dコンバーターのアナログ入力端子に入力され、かつプルアップ抵抗で電源(5V)に接続されている
  • ナビの入力端子電圧は、キーを何も押されていないときは、プルアップ抵抗でほぼ電源電圧と同じになるが、何かキーを押すとスイッチがオンし接続された抵抗値に応じて電流が流れ、電圧が下がる。つまり電源電圧をプルアップ抵抗値とキー側の総抵抗値で分割した電圧がA/Dコンバーターの入力電圧となる
  • 押すキーによりこの電圧が異なるようにキー周りの回路が構成されているので、A/Dコンバーターで読み取った電圧により、どのキーが押されたかを判別できる
画面切替、HFT系統の回路:SWC2

画面切替(DISPLAY)とHFT(ハンズフリーテレホン)関係のキーは以下のような回路である。

ステップワゴンSWCリモコン 画面切替・HFT系回路図

ステップワゴンの画面切替・HFTリモコンキー回路図

HFTキーと画面切替(DISPLAY)キーが別の2系統がなっていますが、ナビのSWC2入力は1端子ですのでこのままでは両系統を使うことはできません。

なお、ATOTOナビのSWC1SWC2は全く同機能と説明されています。もし逆に入れ替えて使っても問題なさそうです。

SWC2の配線をする

これまではSWC2の配線ができていませんでしたので行います。

ホンダSWC2リモコン用カプラー

購入

車の20pコネクタからSWC2信号を取り出すカプラーは右のようにアマゾンで売っています。

  • 品番:NKK-H97ST

同等品(OEM)と思われるものに

  • 品番:TPH066ST

もあります。私はたまたまメルカリで出品されていたのを購入しました。

抵抗が付いている

この商品は右図のように線だけでなく抵抗がついています。

抵抗を介して2系統のキー側端子が一本にまとめられているのです。これによりナビが一端子でもに対応できるようにしているようです。

なお、青いキャップがついている2本は使用しません。

 
抵抗値測定

抵抗値をテスターで測定すると509Ωでしたので、設計値は510Ωのようです。

ホンダSWC2用カプラー使用時の回路図 

これまでの調査結果から、車の20Pコネクタに前記カプラー経由で接続したときの回路図は次のようになります。(使用しない2本のリード線は省略)

ステアリングリモコン OPT・HFT系回路図

ステアリングリモコン OPT・HFT系回路図

ナビとの配線接続

カプラーの加工不要な端子を処理

使わない2本はスペースの無駄になりますので、切って絶縁処理しました。(下図)

ナビとの接続
写真のように使用する端子はギボシ(オス)がついています。
ナビのSWC2の線(茶色)にメスのギボシをつける加工をして接続すれば配線完了です。

SWC2の電圧測定

前記推定回路図が正しいか確認のため、キーを押したときの入力電圧(ナビのSWC2端子)を図ってみました。

SWC2を接続してナビ入力電圧を測定

電圧測定の様子

測定結果と考察
押下キー名称 電圧(V)
なし 2.17
画面切替 0.71
OPT/MENU 0.92
オフフック 0.10
オンフック 0.40
発話 1.44

測定結果は右の表のようになりました。

おそらく電源電圧は5Vでしょうから、全体に電圧が低く、電圧範囲を有効に使えていません。

その原因はキーの回路に対してナビ側のプルアップ抵抗が大き過ぎるためです。ホンダ車の回路だとプルアップ抵抗を1kΩぐらいにするのが妥当と思います。

なので、プルアップ抵抗が1KΩ相当になるように、外付け回路の追加が必要かもと考えましたが…。

キーの機能割り当てをしてみたら問題なかった

キーの機能割り当て作業

取り敢えず各キーに反応するかの確認のため、キーの割当をしてみました。

キー割当画面に入る

[システム設定]-[一般]-[ステアリングホイールオーディオキー セットアップ]で下のセットアップ画面になります。

リモコンキーの機能割当画面

リモコンキーの機能割当画面

割り当てる

ハンドルのキーボタンを押しながら割り当てたい機能のアイコンをタップすると割当られます。これを各キーボタンについて行います。

SWC2のキーもそのままで動いた

意外にも画面切替オンフック発話キーがまともに動くではありませんか。結局全てのキーが誤動作なく動作することがわかりました。

誤動作なく動いた理由

思ったよりA/Dコンバーターの精度が良く、キーによる電圧差が小さくてもきちんと判別できているためと思われます。昔のマイコン内蔵A/Dコンバーターのイメージを持っていた私の感覚が古かったですね。

運用中のキー割当内容

キーの機能割当表

そのままで動作することがわかったので、本式に下記のように割り当てました。 

キー番号 ハンドル
リモコンキー

ATOTO S8アイコン

動   作
1 音量アップ
2 音量ダウン
3 曲の先頭に戻る/続いて押すと前の曲に戻る
4

次の曲
5 sourse 入力ソース切替
6 画面切替

ナビアプリ起動

7 OPT/MENU

フロントカメラ起動

(もう一度押してもフロントカメラのまま変化なし)

8 オフフック 電話に出る
9 オンフック 画面上部の◁(戻る)と同じ動作
10 発話

google検索の音声認識が起動

割当機能の説明

①-⑤のオーディオ関係キー

1-5のキーはオーディオ関連であり、以前から設定通りの標準的な使い方です。

⑥画面切替キー:[ナビ]

ナビアプリ(googleマップ)の呼び出しに使いました。システム設定でナビアプリの指定をしておきます。

⑦OPT/MENUキー:[FCAM]

別途紹介する予定ですが、私はフロントカメラをつけています。そのフロントカメラの起動にOPTキーが都合よいので割り当てました。ただ、OPTキーをもう一度押してもオフにはできません。

⑧オフフックキー:[オフフック]

ブルートゥースで接続されたスマホに電話がかかってきたときにこれで出てハンズフリーで会話できます。

⑨オンフック(戻る)キー:[戻る

戻る]は画面上部の[]と同じ機能です。前記フロントカメラをオフする時に使っています。電話を切る(オンフック)としても機能するはずです。

⑩発話キー:[発話]

google検索の音声認識機能の呼び出しになります。

全てのキーが使えるようになったが

以上でステップワゴンの10キー全ての割当し使用できるようになりました。

しかし、キー割り当てにあるアイコンの機能全部が判明しているわけではなく、ATOTOS8には他にもまだ理解できていないことが多いです。ですので今の設定が最善ではなく、まだ改善の余地があると思っています。


この記事の回路図は水魚堂さんの回路図エディタBSch3Vを使わせて頂いています。素晴らしいアプリの無料公開に感謝します。

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