先の記事で紹介しましたように新しく保護猫を買い始めました。
生後4-5ヶ月の子猫ですが人馴れしていない野生的な野良猫で、ケージで飼う期間が長くなりそうです。それで運動ができるよう3階構造の大きいケージを作りました。
目次
野良猫保護で大きいケージが必要
従来のケージ
下の写真は前の猫を飼い始めたときに作ったケージで、今回猫を捕まえるのにも使いました。
百均の45cm角のワイヤーネットと断面が19mm✕29mm角の木材を利用しています。ケージ全体のサイズは幅91cm、奥行き48cm、高さ48cmです。
写真のように小型トイレの縦置きがギリギリの奥行きで、全体として狭いです。人馴れするまでケージでの生活が長くなりそうなので運動不足が心配です。また人間でいうトイレと居間、食堂が同じ空間であり可哀想です。
背の高い3階だてケージが欲しい
猫は垂直方向の運動が得意で、縦に長いケージだと運動不足がかなりカバーできるといいます。またトイレと他の場所を離すこともできます。人の身長くらいの3階建て構造が理想です。
市販の2階構造のケージと組み合わせて3階構造に
そういうわけで直ぐに縦長のケージが欲しいのですが、時間的に本格的なDIYをする余裕がありません。
それで市販ケージ購入も含めて検討しているうちに、従来の自作ケージに市販2階構造ケージを乗せて3階構造にする案を思いつきました。合体だけならDIYも簡単にすみますし、今のケージを有効利用して費用も節約できます。この案で作ることにしました。
3階建てケージを素早く作る
完成した3階建てケージ
早速ですが下が完成した3階建てケージです
従来のケージの上に市販品を載せて金具で固定し、上下を行き来できる穴を設けています。全体のサイズは、幅91cm、奥行き54cm 高さ166cmです
以下詳しく説明します。
上段に使う市販ケージを購入
市販の2階建てケージを探す
上記従来ケージ(幅91cm、奥行き48cm)に載せられるサイズで2階建てのものを探しました。サイズがほぼ合い、デザインが良かった右のものを選びました。2階建て構造ですが、中の棚は2段あり、ハンモックもあります。
色はホワイトとナチョラルがあり、後者を選びましたが、届いてみると自作ケージより少し色が濃すぎたようです。
組み立ては、説明書の通り進めて順調に組み上がりました。
3階建て化
現状のケージの上に仮に乗せ固定位置、固定方法を決定
まず、本来ケージにつける車輪をつけないで仮に従来ケージに載せて検討です。
下段(従来ケージ)と比べて幅は5cm狭く、奥行きは7cm長かったので、左右方向は中央に、奥行き方向は前を揃えて後ろにはみ出す形に決定しました。
上下の連結
左右各2箇所、合計4箇所でL型金具をタッピングビスで止めています。(下写真)
L型金具の作成
ホームセンターで丁度利用できる金具が見つからなかったので、15mm角のアルミL型アングル材で作成しました。長さ約5cmに切ってビス穴を開けるだけです。
上下間の穴を設ける
猫が1階と上階を行き来できる穴を設けます
市販ケージの底に穴を開ける
一旦組見上げたケージの車輪を取り外します。(右写真)
更に底板を外し、所定の位置に穴を開けます。
下が穴を開けた底板です。猫が楽に通れる大きさとして1辺20cmの正方形の角を丸くした形の穴にしました。(下写真)
加工は先にホールソーで4隅の孔を開け、次にジグソーで各辺を切断し、サンダーで角を仕上げました。
従来ケージの穴開けと水やり
従来ケージの天井板の一部を外したところ、上記の穴とほぼ大きさが合いました。天板が1cm程度見えていますが、更に穴を拡大するのが面倒でこのままとすることにしました。
向かって右横から見たところは下写真の様になりました。
写真でわかるように、穴の周囲の広さは水飲みには十分です。
水やりの給水器は、側面だとボトルの着脱がやりにくいので後に右写真のように正面側に移しました。
この給水器はペットボトルから自動で給水してくれるので、留守時にも安心です。右のようにアマゾンで売っています。
ケージの縦桟(針金)を挟んで固定しますので、ケージによっては合わないかもしれないので注意してください。
最初ボトルを外すのがうまくいきませんでした。コツが要るようです。私の場合は片手だけを使い、親指でロックを外すとうまく外せます。
トイレの設置
従来居住場所を広くするため、トイレは下写真のように小型のものを縦置きに入れていました。このトイレは猫が掻いたチップが外に散らばるのが欠点です。
今後は一階はトイレだけなのでカバーのある大きなものに入れ替えました。向きは横になります。(右写真)
チップの散らばりがマシになりました。
使用開始
付属トレイを外して開通
市販ケージには底に入れるプラスチックのトレイが付属しており、開通までは下の猫が上がれないように仕切りとして使用していました。
いよいよ準備ができたので、このトレイを抜くとチャミは興味津々ですぐヒョイとジャンプして上に登り、前出写真のとおりです。最上部写真のようにハンモックにもすぐ慣れました。
穴の大きさも丁度良かったようです。
棚の配置入れ替え
最初、棚を配置する組み立ては見本通りにしましたが、どうも使い勝手が悪く感じました。
取り付け方法の制限により配置の自由度はあまりありませんが、検討の結果、中段の細長い棚と上段の正方形の棚を入れ替えました。面積が大きい正方形を下にして上奥に長方形を配置し、ハンモックへの通路を兼ねました。
3階建てですが、内部の構成は4段になり、次のように使用します。
- 1段 トイレ
- 2段 床 穴あり(水飲み場はここ)
- 3段 中段棚 (食事場はここ)
- 4段 上段棚、ハンモック
穴の角に保護テープ貼り付け
暫くして慣れてくると、猫はびっくりするくらいものすごいスピードで上下移動をします。板面がツルツルなので足(手)が滑って落ちることもあリました。
それで追加で下写真の様に角に保護テープを貼りました。猫の体が擦れても痛みを和らげるし、手足がかかりやすく滑るのを防いでくれるでしょう。
使用したテープ
右がホームセンターで見つけた保護テープです。
本来の用途は玄関ドアの戸当り改善用で、波型のラインが入ったゴムに粘着テープが付いています
このテープは2本がペアになっていて、分離して2本にすることができます。
今回は角の保護が目的ですので、右写真のように折り曲げて使います。90度に折り曲げた状態で上側の角に貼りました。今回の目的にぴったりです。
棚にも保護テープ
市販ケージには2つの棚板がありますが、滑りやすいのは同じです。これらにもこの保護テープを貼り付けました。
猫ハウスの追加
猫には爪とぎが必要です。ペット用品店で爪とぎを探していたら猫ハウス兼用のものがありました。ダンボール素材の組み立て式でコーナーに置くスタイルです。
猫が隠れる場所も兼用できて良さそうです。サイズもケージに入りそうだったので買ってきました。
後で調べたら右のようにアマゾンにも売っていました。
猫ハウス兼爪とぎの設置
組み立ててみると内部構造は上下に分かれ、間の仕切りには通過できる穴があります。
当初の写真を撮り忘れ、右写真は猫が噛んで傷んできたのを修理したときの写真です。
爪研ぎはちゃんと使ってくれますし、隠れ家や遊び場としても活躍しています。
内部でも爪とぎしたり噛んだりして破壊活動しますのでいつまで持つか?
体重計の設置
猫の健康管理に体重測定はかかせませんが、人馴れしていない猫の体重を測るのは困難です。
そこで思いついたのが以前梅や栗の収穫量を計測するため買っておいたデジタルスケール(重量計)です。(下写真)
2g単位で最大50kgまで計量可能なデジタル台はかりです。隔測式で表示部が別体になっており、収穫した栗などを入れたまま載せたときに表示が隠れないので重宝しています。
この本体を猫ハウスの下におけば、猫の出入り時の重量差で体重を測定できます。
表示部は写真のようにケージ側面に引っ掛けました。
猫ハウスを乗せるとスケールの本体のほうが小さいので多少不安定ですが実用になりました。
あと、猫が元気に暴れると猫ハウスが移動することが多いので、後に下写真の様に移動防止の丸棒を立てました
暫く経過して
ケージについて
やはりケージは縦に大きい物が良い
チャミは一階、棚、ハンモック、猫ハウスなどものすごいスピードで行き来して、元気よく遊んでいます。ただし、人が近づくと一番奥の棚に座って用心深くこちらを見つめています。
ケージの設置場所
設置場所は人の動きが近くないほうが良いです。今回我が家は設置スペースの関係でリビングの人の動きの多いところに設置しましたが、人の動きに伴う音にビクッと反応します。できればあまり人の動きが無いところが良いと思います。
また最初置いた所から移動したとき、中に居たチャミはたいそう驚いていました。後での移動が無いよう最初の位置決めを慎重にすべきでした。
猫の様子
当初の様子
- 人馴れしていない、シャーが止まらない
- 餌はよく食べる、うんちもよく出る
- よく遊ぶ 動きが早い
- ケージから出たがる様子はない
2週間経過後の様子
- 好みのウエット系の餌を食べるときのみであるが、背中を触らせてくれる(と言うか我慢して食事する)
- ケージ越しである限り、最近は人をあまり怖がらなくなった。シャーも少ない。
徐々にではあるが人馴れしてきています。抱っこできる日は来るのだろうか?
これまでに学んだ猫を飼うノウハウ
ネットの情報と私の経験から、猫を飼うときのノウハウポイントを上げてみました。
- 嫌がっているときは離れる
- 指でじゃれさせない(噛み癖の予防)
- 爪とぎを設置する (家具の傷つき防止)
- おもちゃを与える おもちゃでじゃれ相手をする
- 囲まれた箱(猫ハウス)が必要
- 水やりはペットボトル型が便利
- 餌はドライとウエットを組み合わせ
- 体重の測定で成育管理