前の記事で紹介しましたように車をステップワゴンに乗り換えました。ナビ装着用スペシャルパッケージを選択して、カーナビは社外のカロッツエリア楽ナビシリーズのAVIC-RL99をDIYで取り付けました。長くなるので3部に分けて紹介します。
今回は本体とアンテナ関係の「①基本編」で、「②USB/HDMI外部端子とカメラ切替器」、「③ナビリモコンの取付」については別途記事にします。
【追記】Aピラーの外し方をわかりやすく修正しました。(2019.11.15)
目次
購入したもの
ナビ本体 カロッエリア AVIC-RL99
カーナビの選択
- カロッエリア(パイオニア)楽ナビシリーズから
楽ナビはネットでの評判も良く、前車で使っていて慣れています。 - 2015年モデルを選択
検討時最新の2016年モデルは地図更新無料ダウンロードがついていない上に、スペックダウンしたとの評判です。2015年モデルの無料ダウンロードは2018年11月までで、今からだと期間は1年半ですが、無いより良いと判断しました。 - 通常より大きい8インチ画面が決め手でAVIC-RL99を選択しました。
AVIC-RL99の特徴
- 8インチ液晶画面
画面は大きい方が見やすくて良い。ステップワゴン用専用パネルが販売されていて見栄えもよい。 - iPhoneと連携(ブルートゥース接続)
iPhone内の音楽が聞けてハンズフリー通話もできます。ナビにマイクも付属します。 - スマートループ
データは共有しているのでホンダMOPのインターナビと変わらない。
携帯とブルートゥース接続すれば携帯のデータ通信でデータを取得できます - 純正ステアリングリモコンに対応
音量調整やAVソースの切り替えが純正のステアリングリモコンでできる。別途接続ケーブルは必要です。 - 位置が正確
交差点の曲がり指示は「ここです」と正確に伝えてくれます。 - 使い勝手が良い
マルチタッチパネル、ジェスチャー、リモコンがあり、メニュー構成がこなれていて使い勝手が良い。
使い勝手(操作性)の悪い他社ナビ(純正のMOPナビも使い勝手が悪いと評判です)は精神的衛生に悪い。「自分で使っているのか」と設計者に怒鳴りたくなります。
もっと詳しいことはメーカーホームページの楽ナビ2015年モデル99シリーズを参照ください。
購入
1月末の車の契約でしたが、2015年モデルなので品切れが心配で、契約直後に購入しました。結果的に正解だったようで、今でもネットで買えますが値段が上がっています。
私はヤフーストアで買いましたが、今はアマゾンが一番安いですね。
ステップワゴン用 8型カーナビ取付キット KLS-H806D
ステップワゴンのナビ装着パッケージはモニターサイズが一般的な7インチ規格ですので、8インチだとそのままでは取りつきませんが、ステップワゴン専用8インチ用オーディオパネル(カナック企画製)に交換すれば付けられます。
ナビ装着パッケージにはステアリングリモコンもついていますが、その接続に必要なケーブルを含め必要なワイヤーハーネス(ケーブル類)が、KLS-H806Dには全て付属しており、別にハーネスを買う必要がありません。
これもアマゾンが安いですね。
HDMI/USB入力端子関係と カメラ切り替え器関係
別記事「②USB/HDMI外部端子とカメラ切替器」の方で紹介します。
ナビシェード
上記取付パネルで楽ナビを取り付けると、モニター画面が奥まっていないので、日差しがあるとき見にくいことがあります。対策としてシェードをつけたいのですが、専用のものは売っていません。
調査すると右のものが8インチ用で丁度大きさが合いそうです。ただ、材質がパネルのような「テカ」ではなく「しぼ加工」タイプです。
メンテナンスガイドのDVD
車のDIYで分解の仕方が分からないのが一番困ります。今はネット検索すれば参考になる記事が見つかりますが、解説のDVDを買ってみました。
「MKJP PRESENTS ステップワゴン スパーダ(RP3) メンテナンスオールインワン」
オールインワンと銘打っていますが、すべてを網羅しているわけではありませんでした。外装編と内装編に分かれていて、主要な項目だけでしたが、やっぱり動画はわかりやすいです。
オスネジの呼称について
この車には十字溝がついている六角頭のボルトが使われていて、上記DVDではスクリュー(和訳すればネジですが)と呼んでいますが、当ブログではボルトと呼びます。
先が細くてピッチが粗いネジは、相手にネジ溝がないないものに使われ、セルフタッピングビス(タップビス)と呼びます。
アンテナとマイク取付
Aピラーカバーの取り外しは要注意
ナビの取付説明書には以下の注意書きがあります。
「ピラーにエアバッグを搭載している車両の場合は、絶対にピラーを取り外さないでください。フロントエアバッグの誤動作などの原因になり大変危険です。ピラーを外さずにフィルムアンテナを取り付ける方法について、詳しくはお買い上げの販売店にご相談ください。」
つまり自分で取り付ける場合は、ピラーを取り外すときにエアバッグが誤動作する危険、アンテナの配線が悪いため動作すべき時にエアバッグ正常に動作しない危険があるということでしょう。
「ピラーを外さずにフィルムアンテナを取り付ける」ってきっとみっともないよね。ということで自己責任でやるわけですが、問題はAピラーカバーの外し方です。買ったDVDに解説がありました。
Aピラーカバーの取り外し法
以下の手順ですが、注意とコツ(太字部分)があります。
- バッテリーのマイナスを外す
Aピラーにはエアバッグが仕込まれており、万一作業中に誤動作すると危険なため。自己責任ですが慣れた人なら省略可能です。 - 運転席ドアのウエザーストリップを必要な部分だけ引っ張って剥がす
- 手と内張りはがしでカバー内部についているクリップを外す
クリップは手前一箇所、上部一箇所、奥(車の前方)2箇所あります。
手前と上部のクリップを外す。手前はエアバッグに近いので慎重に外す。上部のクリップは浮くだけで完全には外れない。 - 最後は上に持ち上げて外す
ここがミソです。奥のクリップは手前に引くとカバーから抜けるようになっています。上部は上にスライドすると抜けます。ですので、カバー下部を手前に引いて奥を外し、次に上方に持ち上げるとカバーが取れます。 - ピラーに残ったクリップをカバーの元の位置につける
奥のクリップはクリップ外しで抜いてカバーに取り付けます。上部のクリップは根本の黒い樹脂を指で挟むと抜けます。スライド部分を押し込んだ形でカバーにセットします
バッテリーのマイナスは、エアバッグ周辺の作業が終わってもそのままにし、試験動作させる段階になってから接続した方が良いでしょう。作業中のショート事故の予防になりますから。
私はDVDを買う前で自信がなかったので「Aピラーを外して納車して」と頼んでおいたので最初からAピラーカバーは外してありました。そんな状態での納車は普通ないですよね。
下の写真は更にフロンントのドライブレコーダー(別途紹介予定)のケーブルを追加したところです。もちろんエアバッグの近くは通しません。
フィルムアンテナの取付
テレビ用のアンテナです。取付説明書通り要は4本を間違えないようにきれいに貼ればよいのですが、今回、もうアンテナも取り付けておいてくれました。
GPSアンテナの取付
これも取り付けておいてくれました。ダッシュボード左前方(助手席前)の位置です。
Aピラーカバーの取り付け
線を通すなどの用が全て済めば、外していたAピラーカバーを取り付けます。
手順は下記の通りですがエアコンの吹き出し口(下の部分)は左右でやり方が違うので要注意です。
- ピラーに残っているストッパーをつまんで外す。
- セットしてカバーにはめ込む
- エアコンの吹き出し口をはずす(右側のみ、左は外さない)
外しておかないと取りつきません - パネルを嵌める
右側は本体を先に嵌め、続いてエアコンの吹き出し口を嵌めます - ウエザーストリップをもとに戻す
マイクの取付
バイザーか、ステアリングポストに付けますが、私はステリングポストに取り付けました。
付属の両面テープで貼り付け、コードをナビ後ろまで引き込みます。
オーディオパネルの取り出しとナビの準備
オーディオパネルを取り出します。(今回はナビは未装着です)
シフトレバーを下げる
ナビ関係を触るときはシフトレバーがパーキングにあると作業の邪魔になるので下げておきます。パーキングのままでシフトレバーを下げるためにはシフトロックを外します。
-
- シフトレバー左のロック外し穴の蓋を外します。
マイナスドライバーを使いますが、傷つき防止のために布を巻いた方が良いでしょう。 - プラスドライバーを差し込み、シフトレバーを一番下まで動かします
プラスドライバーの先でロックが外れます。
- シフトレバー左のロック外し穴の蓋を外します。
旧オーディオパネルの取り外しと分解
- ナビ下のアンダーカバーを取り外し、3本見えるボルトの両端2本のボルトを外す
内装はがしを隙間に入れてアンダーカバーを外します。外したボルトは後に使用せず、不要になります - ハンドル上パネル/オーディオパネル(純正クラスター)を外す
内装はがしを隙間に入れてパネルを手前に外します。 - オーディオパネル(純正クラスター)からエアコン吹き出し口を外す
- 繋がっている純正クラスターとハンドル上パネルを別体に外す
(純正クラスターは不要となります)
新オーディオパネル(クラスター)への組み込み
- 新クラスターにハザードスイッチ、ホルダーを移設
- カーナビ本体にブラケットを取付
- ブラケットを介してナビを新クラスターに取付け
USB/HDMI入力パネルとカメラ切替器の取り付け
USBやHDMIは使わないという人はこの項は不要です。
USB/HDMI端子をつけるためにはロアパネルを交換するのですが、たくさんのパネル類を外さなくてはならず、ちょっと勇気が要ります。大まかな手順は
- ステップワゴンのパネルを大きく分解
- USB/HDMi端子を取り付けた新しいロアパネルに交換
- カメラ切替器をロアパネル上部(エアコンパネル下)に取り付け
- 両者から出るワイヤー類をナビの方へ配線する
- 元のように組み上げる
ということになります。下の写真は組み上がった様子です。
詳細は別途下記の記事で紹介します。
ナビ本体の取り付け
いよいよナビ本体の取付です。
仮設置とナビの結線
ナビ本体を引き出した状態で仮設置して線類の処理をします。宙ぶらりん状態の筐体が周囲を傷つける恐れがあるので、シフトノブなどを養生しておくこと。接続は刻印とコネクタの形状から間違えることはありませんが、注意すべきことを次に記載します。
ケーブルの長さ
今回USB/HDMI端子の線やカメラ切替器のケーブルを引き入れましたが、機器側で短かく処理し過ぎ余裕が不足しました。かといって余分な長さをナビの後で束ねるスペースはあまりありません。配線作業ができるくらいの余裕が適当です。
パーキング入力の細工
走行中ナビの操作ができるようにします。社外ナビはパーキング信号の入力を断ってアースするだけでできます。下はその作業中です。
切った線や空コネクタは、もちろんこの後ビニールテープで絶縁処理しました。
アースの接続
ナビ下のボルトでアース端子をボディーに接続します。残っている真ん中のボルトです
テレビANTケーブル
4本あり、1-4の番号がふってあるので間違えないように差し込みます。
HDMI・USB端子ケーブル
HDMI端子は抜けやすいので付属のケーブルタイで固定するようになっています。
カメラ切替器との接続
詳細は別記事で紹介しますが、映像の入力線だけでなくカメラ切替器を付けるため車速パルスの取り出しなど結線が必要でした。
ドライブレコーダー用ケーブル
後で取り付けるドライブレコーダー用のUSB、AUX端子のケーブルをあらかじめ配線しておきます。
試験動作
全ての結線ができたかよく確認してOKなら試験動作させます。バッテリーのマイナスを接続して、ACC電源をオンにします。
ナビ本体の収納・取付
動作確認が済んだらケーブル類を処理して本体を収納しますが、ケーブルが長いと苦労します。納まったら、下のボルト2本でネジ止めします。
最後にこの部分の蓋をしてナビの取り付けが完成です。
ナビの設定
取説に従い、車検証を見ながら車のデータを入力します。
ナビシェードの取付
別途買っておいたナビシェードを取り付けます。ナビシェードに両面テープがついているので、張り付けるだけです。結果、下の写真のようになりました。
DVDが取り出しにくいという書き込みがあったので、できるだけ上に寄せてパネルの端一杯にしました。結果、画面とシェードまでの距離が左右と同じくらいになりバランスがよいです。
実際つけてみると、パネルとの材質の差は気になりませんでした。
ナビリモコンの取付
カロッツエリアのカーナビはスマートコマンダーと呼ぶリモコンが売りです。しかし、車には適当な取付場所がないので困るのです。
私は検討の結果ワイパーノブの下が最適と判断し、スマホホルダーを改造したアームで取り付けました。下の写真が取付後の様子です。
ナビリモコンとその取付アームの自作などの詳細は下記記事で紹介します。
使ってみて
2週間ほど使ってみた感想です。
大きい画面は見やすい
やはり画面が大きい分見やすい。ただ、液晶の解像度はワイドVGA(800×480)のままなので精細度は上がっているわけではなく、なんとなくぼやけた映りではある。
パネルは純正とまったく同じ材質で違和感がなく良い。
ナビリモコンは便利
リモコンは前車に付けていた楽ナビのエアージャスチャーより進歩したところです。
- AVメニュー、現在地、カスタムボタン1、2の4つのボタン
カスタムボタンには、従来のエアージェスチャーに割り当てていた良く使う機能を設定します - ダイアルの回転で地図の拡大/縮小、倒す方向で移動をで行う
- ダイアルセンターを押すとその時の状況に合わせた汎用メニューが出て選択できる
ということが手元のリモコンでできるのです。これなら運転中でも楽にナビを触れます。
WEBで見るとリモコンを取り付けるが所がないので使っていないという人もいるが、もったいない。
リモコンの取付位置はステアリングのワイパーノブの下で操作しやすいのですが、一つ誤算がありました。この付近はエンジンスイッチを操作する時手が通る位置なのです。エンジンスイッチはやや操作しずらくなってしまいましたが、乗り降りのときだけなのでナビ優先で問題なく、実際使い込んでみて気になりません。ただもう少し低めの位置が最適な気がします。
HDMIは480Pのみ対応
試験のためドライブレコーダー(DOD IS220W)のHDMI出力を入れてみたら画面が真っ暗で映りませんでした。
取説には書いていないのですが、ホームページのFAQに「SD画質(480P)の出力に対応している機種であれば、映像や音声を出すことは可能です」とありました。出力側がSD(480P)に対応していないと映らないわけです。HDMI出力のDVDプレイヤーなら映るのでしょうけど持っていませんので、せっかく付けたHDMI入力ですが当面使い道がありません。
【追記 2017.5.16】 HDMI出力のDVDプレイヤーと接続しても映像が出ませんでした。ナビを取り出して直接接続したら映像が出ましたので、HDMI延長ケーブルが不良とわかりました。ただの延長ケーブルなのでまさか不良とは。事前に確認していなかったのを反省。
ETCのナビ連携はできない
ETCは楽ナビとの連携ができません。音声だけの案内で過去経歴もわかるので不便はなく、連携ができるパイオニア製に交換するほどでもありませんが。
車についてきたETCユニットはPanasonic製で連携用らしいコネクタがあるが、ケーブルを追加すれば連携できるのかは不明です。
あと、これはETCの問題だが、初期設定では乗車時に「ETCカードが挿入されていません」というアナウンスが必ずあってうざい。オーナーズマニュアルに説明があり、設定で止めることができました。
テレビの感度が良い
これは前車でも感じたが、ネットでも感度が良いとの評判通りである。電波の弱い田舎でも良く映っている。
スマートリンク
登録とiPhone との接続の確認はしましたが、我が家は田舎で渋滞回避の必要性がほとんどなく、まだお世話になっていません。ある程度使い慣れたころ追記します。
バックカメラ
カメラ切替器と専用ハーネスで後方確認はできていますが、バックカメラのモード切替が効きません。原因調査中です。
画質は前車(N-BOX+楽ナビ)に比べ下がったように感じます。精細感がなく暗いときはノイジーです。
夜に暗い件はまだ未対策ですが、いずれ改善策を実施して報告しようと思います。
ネットに情報があり、次の対策を行いました。
- 高輝度LEDに交換
- ライセンス灯をLEDに交換
明るさがかなり改善されました。あと右側をもっとなんとかしたいです。
[2022年5月追記]ステップワゴンrp後期型+アンドロイドナビ
2002年にステップワゴンrp3後期型に乗り換え、ナビもATOTOのアンドロイドナビを取り付けました。下記記事で紹介しています。