今回は5月上旬に我が家の庭に咲く花を紹介します。
大蔓穂 (オオツルボ)
珍しい花が咲いている(5/7)
庭に上の写真の珍しい花が咲いています。調べると大蔓穂 (オオツルボ)、別名シラー・ペルビアナという花でした。原産地は地中海沿岸で、ユリ科シラー属 (ツルボ属)の多年生草。地下茎部分は有毒らしい。
花は下から上へと咲いていきます。上の写真から2日経過後すると下の姿になりました。
紫蘭(しらん)
放任でも元気な日本の蘭
日本(東アジア)原産の蘭である紫蘭です。
蘭にしては放任でもこのように勢いがあります。紫蘭は日向の畑土でも栽培可能で、特別な条件にしなくても発芽もしやすいという、ラン科植物には珍しい特性をもっているからです。
花は蘭らしい形をしています。
キンセンカ 大金鶏菊(オオキンケイギク)
1人生えで群生する橙色の花の植物
庭の一角に蕾をつけている50cmほどの背丈の植物群があります。1人生えです。
キンセンカ?
一部咲いている花を見るとキンセンカらしい。(訂正。後述の追記を参照)
通常キンセンカは八重咲きが多いが、下の写真のようにこれは一重に近いです。
調べるとキンセンカは「金盞花」と書き、金の盃という意味で、花の姿に由来します。別名にポットマリーゴールド、カレンデュラがあります。南ヨーロッパ原産のキク科の花で、カレンデュラはラテン語です。
ヨーロッパでは古くから皮膚トラブルに効くハーブとして使われ、最近日本でも注目されているようです。
【以下追記】
キンセンカではなくオオキンケイギク?
記事をみた知人から「金鶏菊では?」と指摘を受け調べ直したら、キンセンカではなくキンケイギクの仲間のようです。しかも特定外来種のオオキンケイギク(大金鶏菊)に似ています。
- オオキンケイギク(Coreopsis lanceolata)
北米原産の菊科ハルシャギク属の多年草。根元から生えてくる葉は生育初期は細長いへら状で、生長が進むにつれて3-5枚の小葉に分裂する。
荒れ地等での繁殖力が大変強く、在来種を駆逐するとして2006年から外来生物法で栽培・譲渡・販売・輸出入などが禁止されています。
近縁種が多くあってオオキンケイギク以外は規制対象外です。庭の花がオオキンケイギクかどうかを判断するためネットで調べてみましたが、例によって花だけでは非常に見分けにくく、変種もあって専門家でも迷うことがあるといいます。最も信頼の置ける資料は、環境省が出している特定外来生物同定マニュアル 植物詳細PDF版 です。
一番似ているのは、同じ菊科ハルシャギク属の金鶏菊(キンケイギク)ですが、紛らわしいことに実は2種類あるといいます。
- 和名金鶏菊(Coreopsis basalis同義でCoreopsis drummondii)
花の重なりが小さく、一年草。管状花は紫褐色、舌状花の基部も紫褐色。本来の金鶏菊はこちらです。 - 流通名キンケイ菊(Coreopsis grandiflora、和名細葉ハルシャギク)
葉が細くて全て茎につき、対生または複生する。多年草だが、しばしば一年草として扱われる。お店で売っているのはこちらです。
あと、キバナコスモスと間違われることもあります。
- キバナコスモス(Cosmos sulphureus、菊科コスモス属)
葉の形がヨモギのようであり、花期も6月~11月とずれる。
庭に咲いているのは、花の形、葉の形、花期からキバナコスモスではなく、花は全て橙色ですので和名金鶏菊でもなさそうです。花期が終わった今(秋)の姿は、右のようにまさに地から伸びるスプーン状の葉っぱです。この姿で冬を越すのでしょう。葉っぱはそれほど細くはありませんので、細葉ハルシャギクでもありません。
オオキンケイギクと結論
以上の調査結果から、庭に咲いているのはオオキンケイギクと考えるのが妥当のようです。広がらないように処分していこうと思います。
紫露草(むらさきつゆくさ)
午後にはすぼんでしまう露草
1日花でその日の午後には花が萎みます。朝露とともに咲く花というわけで、露草なる所以です。
きそけい(黄素馨、木素馨)
たくさん落ちた黄色の花びらが綺麗
この季節、庭に綺麗な黄色の花ビラがたくさん落ちて、絨毯のようで好きです。
花は下の写真のキソケイの木から落ちた物です。キソケイは普通1.5m位の低木らしいですが、この木は元気に伸びて4mくらいあります。
木に咲いている花を拡大すると下のように5枚の花びらがあり、可憐な感じです。
右はウィキペディアに掲載されている素馨(そけい)つまりジャスミンの白い花です。 5枚の花びらで形がよく似ています。
なので名前の由来は、花の色が’黄色のそけい’で「黄素馨」、または’木のそけい’で「木素馨」と言うことです。
木犀(モクセイ)科ジャスミン属ですので芳香を期待するのですが、実際はほとんどありません。
キソケイの木は成長力が旺盛で、年中緑の葉を付けて枝が伸びてきます。これが丁度生け花の緑として適当で、便利に使っています。
釣鐘水仙(つりがねすいせん)
4月上・中旬の庭に咲いた花 -春の花シリーズ2-で紹介した葡萄ヒアシンスとも呼ばれるムスカリに少し似ていますが、こちらは釣鐘水仙です。
なるほど葉っぱは水仙に似て、花が釣鐘のような形をしています。花色はやや淡い青紫で上品な感じです。