今日も雨こそ降りませんがうっとうしい空模様、まさに梅雨の天気です。 この時期各地で紫陽花(あじさい)が綺麗に咲いているようで、我が家の庭でも写真のように花盛りです。
写真は同じ一本の株ですが、青紫と赤紫の花色の違いがあります。紫陽花は「七変化」という別名を持つほど、その花色の変化は昔からなじみ深いものです。
【追記】庭の紫陽花の幼花と塾花の写真を追加しました。(2015年6月20日)
紫陽花の花色の変化には2種類ある
紫陽花の花色の変化の種類は、大きく二つに分けられます。
時間で変化
最近人気の秋色アジサイと呼ばれる「フェアリーアイ」や「西安」などは、秋まで長く開花していくうちに、鮮やかな花色がくすんだ緑色や赤色へと変わっていきます。また「アナベル」(アメリカアジサイ)は白色から緑色へ、日本アジサイ(ヤマアジサイ)「紅」も白色から深紅へと変化します。
普通の紫陽花でも、観察していると色味や濃さが毎日微妙に変わっていくことがわかります。
下の写真は左が花がまだ幼花の状態で、色は薄緑です。これから花びらが生長して開くにつれ、花ビラの先端から紫に変化していき、完全に成長すると右のように中心部まで紫に色づきます。
土壌酸度(PH)で変化
我々が良く目にする一般的な紫陽花では、土壌が酸性だと青紫に、アルカリ性だと赤紫になることがよく知られています。
土壌酸度(PH)で花色が変化するのはなせ?
紫陽花の花色が青紫か赤紫かは、紫陽花のアントシアニン系色素にアルミニウムが作用するかどうかで決まります。 そのアルミニウムは酸性土壌でよく溶け、アルカリ土壌では溶けない性質があります。
酸性土壌
酸性土壌の場合アルミニウムが土壌中に溶けていますので植物に良く吸収されます。 吸収されたアルミニウムが色素と結合して青紫に発色するわけです。
中性~アルカリ土壌
アルカリ土壌の場合アルミニウムが土壌中に溶けていませんので植物に吸収されません。 アルミニウムが作用しないためピンク(赤紫)に発色します。
上記の写真は全て同じ株の紫陽花ですが、青系と赤系とあるのは、土壌の差や花も個体差などが微妙な差でも花色に効いてくるということでしょう。
紫陽花の花色の変化は昔から良く知られており、花言葉は「移り気」ですから、女性の美しさには例えない方が無難です。