ヤンマー歩行型草刈り機くるるんの修理~燃料タンク保持防振ゴムと点火プラグの交換

ヤンマー歩行型草刈り機くるるんM-50(上写真)で、以前修理した燃料タンクを保持している防振ゴムの接着が取れてしまいました。あと突然エンジンがかからなくなったので修理します。

近頃農機が次々と故障しています

昨年秋から農機が下のように次々と故障しています。

  1. クボタ草刈り機:エンジンスイッチが壊れた
  2.  〃 :始動紐が切れた
  3. クボタ管理機:ギア部の故障
  4. イセキ歩行型草刈り機:ギア部の故障
  5. ヤンマー耕運機:始動紐が切れた
  6. ヤンマー歩行型草刈り機:燃料タンク保持の防振ゴムの切断
  7.  〃 :エンジンかからない

昨年秋1と2は簡単に修理できましたが、3と4の大きな故障は簡単に直せないなと保留していました。更に今年春になって5、6、7の故障が続いています。できることからやっていこうと思い、今回は6.7の修理を行いましたので紹介します。

燃料タンクを保持する防振ゴム

補修で接着していた部分が取れた

下記記事で紹介しているように、始動紐の交換修理過程で燃料タンクを保持しているゴム部品を壊してしまいました。

エンジン始動紐(スターターロープ)の交換~スターターバネの嵌め方
ヤンマー製自走草刈り機くるるんで草刈りをしていたら途中でエンジン始動紐が切れてしまいました。交換修理の分解途中でゴムクッションを切ってしまい、更に仕組んであるゼンマイバネを外してしまって大変なことになりました。

防振ゴムが切れた! (赤丸印)

当該部品を取り外すと、下写真のように円筒状のゴム棒の両端に薄い六角頭のビスがが付いている構造です。この構造を知らず、ナットを緩める際にゴムを捻ったためちぎれてしまったのです。

ちぎれて壊れた防振ゴム

記事も書いたように取り敢えず接着剤で補修していたのですが、しばらくして接着が取れました。やはり接着剤では無理でした。

ネットで部品を売っていた

その後どうしたものかと思案しつつ、そのまま使い続けていたのですが、最近になってこの種のゴムクッション部品がネットで売られていることを知りました。

調べると、トラスコ中山製に壊れた部品と同じ形状・サイズのものがありました。

六角防振ゴム 両ボルトタイプ TOH-1415Dです。右がその商品です。

片側がナットになった片ボルトタイプもあり、別途長さが合うボルトを用意すればこれも使えるでしょう。

今回は元と同じ両ボルトタイプを選択し、この時はアマゾンが在庫切れだったため、MonotaROで購入しました。下が入手した商品と付いていたラベルです。

購入した防振ゴム TOH-1415D

部品の比較

購入した部品は、本体は元のものと同じ形状ですが、付属のナットが違います。それで購入した部品の本体のみを使い、ナット2つは元々付いていたものを使うことにしました。(下写真参照)

壊れた防振ゴム(上側)と購入した本体に従来のナットを取りつけたところ(下側)

新しい防振ゴムの組み込み

従来の部品を外し、新しい部品を組み込みます。

防振ゴムをエンジン側に取り付け

エンジン側の溝に四角ナットをはめ込み、防振ゴムを手でねじ込みます。次に六角ナット部分をレンチ(14番)で締め付けます。(下写真) 2箇所とも行います。

奥側の六角ボルトを締め付け

燃料タンクを固定

防振ゴムのボルトに燃料タンクのツバをはめ込み、ナットで固定します。このとき、防振ゴムが回転しないようにボルトの六角頭をレンチで固定しながら、ナット(8mmサイズ)を締め付けます。(下写真)

手前の六角ボルトを締め付け

両方共締め付けて、下のように取り付け完了です。

元の状態に修復

ダブルナット追加

上記で元の状態に戻ったわけで十分なんですが、ボルトのネジ先が出ているのが気になりました。それで緩み止めを兼ねてもう一個ナットを追加してダブルナットにしました。(下写真)

更にナットを追加し、ダブルナット化

これで防振ゴムの修理が全て完了です。

エンジンが不調

ようやく防振ゴムが正規に戻ったと思ったら、今度はエンジンがかかりません。

エンジン不調の状況

実は昨秋も一度あったのですが、過去にもかからりにくいことがありました。春になってもう一度試したら始動したのでそのまま使っていたのですが、今回また始動しなくなったのです。

状況からキャブか点火系が原因と推測しました。

点火プラグの調査

一番考えられるのは点火プラグなので、外してみると電極部が燃料で濡れていました。ということはキャブからは燃料が供給されているのに失火しているということです。これは点火系が怪しい。

外した点火プラグ

プラグが悪いのか、よく見るため電極部を拡大したのが下の写真です。

点火プラグの放電電極部

うーん、これを観察しても私には不良かどうかわからないのですが…

プラグを交換すると始動

プラグの買い置きはないので、イセキ歩行型草刈り機(同じ50cc2サイクルエンジン)についていたプラグを調べました。

プラグの互換性をみるときは形状(ネジ部の長さ、電極の突き出し量)が重要です。特に電極の突き出しが指定より長いとピストンに当たったりしてエンジンを痛めます。

形状は同じだったので試しに交換してみました。すると簡単にエンジンがかかりました。プラグの不良だった!

点火プラグの購入

プラグ品番の確認

試しに付けたプラグの品番はNGK BPM7Zでした。元着いていたのはNGK BPM6Aですが、これがメーカー指定のプラグがどうかはわかりません。

通常、品番を調べるのはマニュアルですが、中古品を買っているのでマニュアルがありません。メーカーのホームページにあるマニュアルを探しても、古い機種のためか掲載されていません。またNGKのホームページも調べましたが、機械が古いため掲載されていません。

手元の他の草刈り機(50ccクラス)の2サイクルエンジンを調査
  • くるるんM50に付いていたのはBPM6A
  • たすかるの1台はBPM7Z、他の2台のたすかるBPM6Aでした
    ヾ(~∇~;) コレコレ なんで3台もあるんや!?
  • 品番の6と7のは熱価でプラグの焼け具合の差
    7はやや冷え型

この結果よりBPM6Aを購入することに決めました。他社の安い互換品もありますが、高価な部品ではないので信頼性の高いNGK製にしました。

同じ品番でも一体型と分離型がある

驚くことに同じBPM6Aという品番でも、2種類あります。何が違うのか調べると、プラグのケーブルを接続する端子の構造に関して

  • 一体型
    接続端子が本体と一体として固定されている
  • 分離型
    外観は上記と同じ形状ですが、先の金具がネジで外すことができ、ネジ式プラグとしても使える兼用型

ネジ式の高圧キャップを使う予定はないので、少し安心感がある一体型に決めました。(右リンク参照)

下が購入したプラグBPM6A(一体型)です。

購入したBPM6A(一体型)

新しいプラグの取り付けとエンジン始動確認

新しいプラグに交換すると問題なく始動しました。更にエンジンの回転状態が以前より安定しました。 ゜∀゜!!

やはり点火プラグは消耗品ということでしょうか。外観に著しい欠損などがなくても、古くなったら交換したほうが良さそうです。

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