私のところにも10万円特別給付金の申請用紙が届きました。この用紙で申請してもよいのですが、せっかく作っているマイナンバーカードの活用として敢えてパソコンでオンライン申請してみました。
確定申告もマイナンバーカードで電子申告しているので簡単だろうと思ってスタートしたのですが…
既にネットで解説記事が見受けられますので、ここではPCで申請する場合に参考になりそうな要点を述べます。
目次
準備するもの
マイナンバーカードと読み取り端末
マイナンバーカードとその読み取り端末(ICカードリーダー)が必要ですが、私は確定申告を電子申告しているので既に持っています。
マイナンバーカード(個人番号カード)
右図がマイナンバーカード(見本)ですが、どこにも「マイナンバーカード」とは表記されていないんですよね。個人番号カードって表記されてます。
もちろん、ICカードでない、紙の「マイナンバー通知カード」は使えません。
ICカードリーダー
右図は私が使っているICカードリーダーです。
かなり前に購入した古い機種で、メーカーのシャープはWindows10での動作を保証していませんが、問題なく使えています。
なお、スマホのマイナンバーカード読み取り対応機種で申請するならカードリーダーは不要です。
通帳またはICカードのデータファイル
受け取る金融機関の口座を確認するためのアップロード用イメージファイルが必要です。通帳表紙やキャッシュカードの券面画像、ネットバンキングのスクリーンショットなど「口座番号とカナ氏名」が分かるものということになっています。
イメージファイルを作成する方法
方法として
-
カメラで撮影する
-
スキャナでスキャンする
- 金融機関からイメージを得る
金融機関によっては通帳のイメージを提供しています
が考えられます。通常はカメラで撮影するのが手軽で良いでしょう。
画素数は粗くて良い
目的は記入ミスがないかの確認なので、数字が読めればいい程度の精細度でよい。スマホの写真は非常に画素数が多いのでできるならファイルを小さく加工したほうが良い。ファイルの形式は各種対応しているが、一般的なjpg(jpeg)で良い。
私は銀行から画像をダウンロードしてみた
私は上記3の銀行からイメージを取得する方法でやってみました。
三菱UFJ銀行はECHO通帳の場合に限ってですが、通帳の表紙のイメージ画像をダウンロード出来ます。ECHO通帳とは紙の通帳を発行しない制度のことをいい、これに切り替えていないとだめです。
web取引の入金明細のページにイメージのダウンロードのボタンがあります。(下記図の緑枠)
ボタンを押して進むと、下のような通帳表紙のイメージが表示されます。
これを印刷するようになっていますが、そのまま通帳画像部分をファイルとして取得することはできません。Win10側の印刷機能でファイルに出力しても良いのですが、私はweb画面をスクリーンキャプチャーしました。
でも後で考えるとカナ氏名の表示がない、大丈夫か? 表紙の画像ではなくて単に「口座番号とカナ氏名のある」スクリーンショットにすればよかった。これならECHO通帳にしていない人もOKだ。
申請してみる
ブラウザで申請サイトにいく
用意するものができたので申請にかかります。
「マイナポータルAP」「特別定額給付金」などで検索すると下記の政府の特設ページが出ます
直接
に行っても良いです。
ピッタリサービス
マイナポータルに続きピッタリサービスという初耳な用語が出てきます。
こんなサービスやっていたんですね。ほとんど知られていなかったのが、今回の給付金で一躍世に出た感じですかね。
仕様しているのがPCかスマホかによって別のページに誘導されますが、指示に従い進めます。
住んでいる自治体が電子申請を受け付けているかの確認
まず、自分が住民登録している市区町村を確認する。電子申請を受け付けているかどうかを確認するためのようだ。郵便番号を入力すると該当住所が表示され、その自治体が受付していれば申請ボタンが出てくる。クリックして進める。
動作環境のチェック
使用しているOSやWebブラウザー、マイナポータルAPがインストールされているか、マイナンバーカードやICカードリーダなど必要なものが揃っているか、といった要件のチェックが下図のように自動で行われます。
初めて利用する場合、ここで「マイナポータルAPがインストールされていません」と表示されます。
マイナポータルアプリのインストール
マイナポータルAP(アプリ)とは、行政のサイトでマイナンバーカードを利用するためのアプリケーションです。
上図の「 こちら 」の部分をクリックしてインストール作業を開始します。
クロームでつまずく
ブラウザによっては対応していない場合がありますが、私が使っているgoogleのクロームOKです。
画面の指示に従いアプリのダウンロードし、インストールを実行します。
ここまでは順調に進んだのですが、インストーラの終了後に起動される画面で
- chrome拡張機能を追加する
- グーグルchromeウエブストアへジャンプ
というステップで、「サービストップへ」というボタンがが表示されるはずですが、表示されないのです。
IEでやってみる
ならばIE11なら行けるだろうと、ブラウザを変えてやってみました。
- インストールはできた。
- マイナビポータルAPのアドオンが有効であることを確認した。
- 指示通り一旦ブラウザを閉じてから再度開いて、もう一度マイナビポータルに行って申請を最初からやり直す。
しかし「マイナポータルAPのインストールがされていません。」と表示される。
ここでIEを諦めた。どうせ自分で解決するならクロームのほうがやりやすいと思ったのだ。
再度クロームに戻り、ストアに行ってアプリ取得
先に自動でジャンプしなかったchromeウエブストアに自分で行ってみました。
マイナポータルAPが見つかったのでダウンロード、実行すると手順に拡張機能登録された。
これでぴったりサービスの「マイナポータルAPのインストール」のチェックが通りました。
本来の申請
ここまでが準備でここからが本番です。
再度最初から申請のやり直しにはなりましたが、順調に進みました。
メールアドレスまたは電話番号の入力
パスワード入力の注意
パスワードは2種類あるので間違えないように
カードのパスワード
マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書パスワード
数字4桁 ミス3回でロック
個人認証の署名パスワード
マイナンバーカードの署名用電子証明書パスワード
英数字6~16桁(英字は大文字) ミス5回でロック
なお、今回は使いませんでしたが券面事項入力補助用パスワード(4桁の数字)もあります。申請者の氏名や生年月日、性別、住所などを手入力する代わりに、このパスワードを入力するとマイナンバーカードを読み取って自動入力できるというものです。
パスワードを続けて間違うとロックされます
私は今年の確定申告でやってしまいました。カードのパスワードに署名用パスワードを入れ、おかしいと何回か試したらロックされてしまいました。市役所に行ってパスワードの再設定が必要でした。
氏名、住所、電話番号の入力
給付対象者
自分以外の家族の名前を記入します。
給付合計金額欄があるが入力するなとある。自動入力されるのである。(じゃ入力できないようにすべきだろう)
受け取り金融機関の入力
銀行とゆうちょ銀行で欄が別になっています。
添付ファイルの登録
「ファイルを選択(選択されていません)ボタン」を押してPC内にあるファイルを指定する。
一枚指定してもファイルを「ファイルを選択(選択されていません)ボタン」は消えないので心配になるが一枚で良い。
最終確認・同意
最後の確認・同意を求められる。
添付ファイルの推奨条件が表示される
添付ファイルは「白黒化で解像度200DPIを推奨」だって。これって最後に言うことか?今までに見なかったぞ。今さら面倒、スキャンする前に言ってくれ!
それにdpiと言っても用紙のサイズを言わないと意味なくねー。縦・横のピクセル数で表すべきだろう。
まあ推奨なので、無視して進んだ。これで給付申請がようやく終了した。
製作者側に言いたいーわかりやすさを追求せよ
電子申請で私のようにつまずく人は多いと思われます。本記事が役に立てば嬉しいです。
最後に今回思ったこと=制度製作者に言いたいことを記します。
なぜ個人認証カードが普及しないか
- 確定申告の電子申告以外にメリットが少ない
その点今回の特別給付金の電子申請はチャンスだったのに… - わかりにくく評判が良くない
使ってみてわかり易さに欠ける。今回使用されて評判が良ければメリットが知れ渡ったのに
脱税防止や行政の効率の観点から国民総背番号制は有効であり、これを採用している韓国は今回のコロナ感染者の行動追跡に役立てたという。プライバシーの観点から日本では反対が多いが、その妥協点としての個人番号カードが導入された。導入したからには広く普及させ、活用しないと税金の無駄使いに終わってしまう。
安易な横文字造語をやめろ
今の世の中、横文字造語が横行しています。今回の給付金関係でも
- マイナンバーカード
マイナンバーカードというが実際のカードには個人番号カードとしか表記されていない。なのにパンフレットなどはマイナンバーカード(通称)で宣伝している。統一が必要だろう - マイナポータルAP
「マイナ」ってマイナンバーの略?ポータルってitに弱い一般の人に意味が分かる?APって何? - ピッタリサービス
何のサービス?全然ピッタリじゃないし。
どうして日本語でわかりやすくできないのか、官公庁や自治体は当然行うべき、「横文字を使わない努力」をしていない。戦前生まれでアルファベットさえ読めない人がいるのに思いやりがない。
おそらく開発担当が命名したものをそのまま採用してしまった。ユーザー目線でわかりやすく直す人がいない。民間会社だったらトップが変更を支持するだろう。ユーザー目線がないと潰れるからね。
パスワードが2種類必要なら、区別し易く命名せよ
ネット上で既に言われているようにパスワードが2つあるのがつまずきポイント。
実は私も確定申告のときつまずいた。カードのパスワードで認証パスワードを入力、3回失敗してカードが無効になり市役所に出向いてパスワードのリセットを行った。
混同しないようをもっと明確に区別すべき、パスワードの名称をカード紐付けと個人本認証対応を明確にする。例えば
- カードパスワード 数字4桁
- 署名パスワード 英数字6桁
とすればどうだろう。
お役所なんてこんなものという声もあるが、確定申告で使っている国税庁の確定申告書作成コーナーは優秀です。どれだけ真剣に取り組むか、やる気の問題なんです。
無事振り込まれた【2020年6月3日追記】
6月3日に通知の封書が届いて、6月2日に無事銀行口座に振り込まれていました。
早かった。知人に聞いたことと比べると、書類申請より早いみたいです。