先ののバッテリーを緊急充電 の記事で紹介した「バッテリー復活・延命器」のキットを購入しました。 組み立てて右写真のように車に取り付けましたので経過を紹介します。
【追記1】その後、長期外部充電を実施(2012年10月26日)
【追記2】2013年末に故障で取り外した経緯を追記、キット購入先リンクアドレス修正(2014年4月7日)
目次
1. キットの購入と組み立て
1-1 キットの購入
先に紹介した下記URLで有料の詳細情報と共にキットを購入
自作工房てく・てく?/?バッテリー復活器
原理説明や回路図(一部有料)も紹介されいます。(リンク先が変わり、キット販売を継続しているかは?)
キットの構成は
- プリント基板:ガラスエポキシ片面基板
- 回路電子部品:IC、FET、抵抗、コンデンサーなど
- プラスティックケース:右の写真の右側
面積が大きすぎ、深さがわずかに小さい (組み立てたとき蓋が少し浮く)
写真の左側のケースは、手持ちの大きさがちょうどで深さも わずかに大きかったのでこちらを使用した。 - 接続線とねじ類
1-2 キットの組み立て
電子部品類を半田付けして組み立てたのが右の写真です。
下記2点は説明書の指示から変えました。
- パワーダイオードは浮かさなかった
浮かすように指示されていたのですが、うっかり浮かさずにつけてしまいました。
浮かす目的はダイオードの発熱がプリント基板に伝わりにくくするものですが、私の使い方ではほとんど熱は持ちませんし、もし多少発熱してもガラスエポキシ基板なので大丈夫でしょう。 - ICと抵抗一本のみをソケットに取り付け
抵抗2本をソケットに挿入する指示になっているのですが、ソケットをずらして取り付けて、切替え抵抗でない方は直に半田付けしました。
この方が切替え抵抗を取替えやすいし、無意味なソケット化は故障の種にもなりかねませんから。
1-3 ケースに入れる
ケースには固定ビスの穴とリード線を通す穴をあらかじめ開けておく必要があります。
基板の裏にリード線を接続しケースに入れました。 キットのリード線は長めなので、実際に取り付ける場所に合わせて切り詰めて、先端に接続端子を圧着します。
これで本体の組み立てが完了です。(右の写真)
1-4 動作確認
私の場合以下のようにして確認しました
使用した主な機器
- 定電圧電源(出力電圧可変)
- バッテリー 購入しておいた新品
- デジタルマルチテスター
- オシロスコープ
確認法
正常動作しているかは、次の3点を確認します。
- オート動作時オフでパワーMOSFETが熱をもたずに、LEDが暗く点灯する
- オート動作時オンのときVRの調整位置によりLEDが消灯する
- オシロスコープで電圧パルス波形を確認する
結果
1.はすんなりOKでした。
LEDが暗く(といっても結構明るい)点灯し、MOS-FETが熱くならないことで正常動作を確認。
2.がNG。
見直すと定電圧ダイオードを逆につけていました(汗)
つけ直してOKになりました。
3.はパルスが出ていることは確認できました
オシロスコープは一応あるのですがプローブがどこかにいってしまって直接リード線をつないで見ました。
このため観測波形は乱れていますがパルス電圧が発生していることは確認できました。
2.車への取り付け
2-1 車への取り付け法の決定
私の車はステップワゴンでバッテリーは写真のようについています。
バッテリーを押さえて固定している金具が見えますが、電解液の補充がしやすいように曲げてあるため上部が平らではありません。
この上に取り付けても安定しないので、別の金具を追加し取り付けることにしました。
2-2 取り付け金具の製作
材料金具の購入
取り付け金具にできそうなものが手持ちになく、ホームセンターにいくと右の写真の部品がスチール棚の部品として売られていました。厚さ2mm長さ300mmの鉄製です。フォグランプの固定などの車用として売られているものは結構しますが、これは148円でした。
ラベルを見ると株式会社ダイソーとありますが、100円ショップのダイソーと同じ会社でしょうか? この板を取り付け金具に加工します
切断
ディスクグラインダーと切断砥石を使用しました。 金鋸より楽で早いし、角を落とすのも簡単です。 火花が飛ぶので注意が必要ですが。
ヤスリがけ
エッジで怪我をしないよう角をまるく仕上げます
曲げ
万力を大小2個を使うと簡単に曲がりました
塗装
切断面や加工途中で傷ついた表面を塗装します。
使った塗料はシャーシーブラックです。 これで右のような取り付け金具ができました。
2-3 車に取り付け
下の写真のように固定しました。
- もともとあるバッテリー固定ナットの上に今回作成した取り付け金具を乗せ、 ワッシャー、バネワッシャー、ナットの順に入れ締め付ける ・クッションのある両面テープで金具に本体を固定
- リード線の接続 接続端子をバッテリー端子にある従来のビスナットで共締めします (写真のように、プラス端子の方向が計算外で赤リードの長さに余裕がありませんでした)(^_^;)
- VRの設定など最終動作確認
- ケースの蓋をして束線用タイバンドで固定金具に固定 手持ちのタイバンドが短かったので2本をつないで使用しました。
2-4 効果の確認
一応これで完成したのですが、今後徐々に現れるはずのこの機器の効果を確認しなくてはなりません。
そのために簡易な方法として負荷時の電圧の変化を観測することにします。
ですが、電圧の測定の度にボンネットを開けて観測するのは面倒ですので、通常はシガーライターで測定することにします。そのための冶具を作っておきます。(右の写真)
どのように改善されるか楽しみです。電圧の測定経過は後日紹介します。
その後
その後1 長期外部充電 (2012年10月26日追記)
その後古いバッテリーがそのまま使えていますので、バッテリー延命効果はあったと思いますが、電圧測定の結果については、結論から言って効果を測定で確認できませんでした 。バッテリー電圧は測定の前に車をどう使用していたかによる変動はありますが、全体の傾向としては変化がありませんでした。バッテリーの充電もパルスの印加もエンジン始動中のみ行われるので、チョイ乗りが多い私の場合パルス印加時間が十分でないのかもしれません。
それで、長期連続してパルス印加をすることを検討しました。 復活・延命器の常時動作はバッテリーが上がるし、いつもエンジンをかけておくわけにはいきませんので、長期外部充電することにしました。 外部充電でバッテリー端子電圧が上がっている状態にして復活・延命機を動作させるのです。 外部充電器は車のバッテリーを緊急充電の記事で紹介したものを使います。
1.動作開始電圧の再調整
動作開始電圧の調整VRを、13.0Vで停止、13.2Vで動作するように再設定しました。 写真は再調整後、外部充電でLED(赤)が点灯しているところです。
2.長期外部充電
外部充電を開始して暫くするとバッテリーの端子電圧が上昇し、動作表示LEDが点灯します。 右の写真は充電電流の測定中で、約1Aの充電電流が流れています。これから時間が経過すると、端子電圧が上がって充電電流が減りますがパルス印加のため充電を続け、復活・延命器を長時間動作させます。
今日は3時間ほど動作させました。今後もおりをみて、昼間在宅時に長時間充電することにします。(庭に駐車しているので夜はできません)
その後2 延命機の故障とバッテリー交換 (2014年4月7日追記)
その後一年余りバッテリー上がり無く使用できていました。 ところが、昨年末再びエンジンをかけるセルモーターの力が弱くなってきました。 調べると延命機の充電ランプが点灯しません。故障したようです。 先の記事で紹介したように新品バッテリーを買っていますので長期放置しておくのが心配なこともあってバッテリーを交換しました。
1年以上バッテリーを延命できたので「バッテリー復活・延命器」としての効果はあったと思います。 延命器は車から取り外しましたが、何処が故障しているかは時間があるときに調べたいと思います。