2年ほど前からTANITA の精密キッチンスケールKD-320(上の写真)を愛用していますが、0.1g単位まで計れる優れもので、使い心地が大変良いので紹介します。
購入
2年前にAmazon で購入しました。
「大は小を兼ねる」ではないが、スケールが精密なのは良いこと。値段も2900円とそれほど高くありません。
特徴
精密測定を普及価格で実現
微量モードがある
最大計量は3kgで、通常モードでの最小軽量単位は1gです。
微量モードにすると最小軽量単位は300g以下で0.1g、300~1500gでは0.5gになります。(1500~3000gまでは1g)
精密測定実現のための配慮
実際使ってみると反応速度、再現性もよく、詳しい方ならご存知のように、数万円クラスの性能に匹敵するものです。それをこの価格で実現していることは凄いことなんです。
そのためにいろいろな配慮が必要であることも知っておかねばなりません。
- 地域設定がある
住居地域の違いによる重力の影響を避けるため - 電源ONで4秒間初期化動作を必要とする
- 計量皿が熱くなってしまうと、熱ドリフトをおこす
- 重量バランス良く載せる必要がある
- しっかりとした収納ケースを付属
このようにデリケートな商品なので、軽量皿に前後左右でアンバランスな強い力が加わったりすると精度が悪くなります。ケースが付属するなど長い間精度を保って使えるように配慮されていますが、衝撃を与えないよう取り扱いに注意が必要です。
デジタル方式ならではの便利な使い方
デジタル計測器ならではの便利な使い方ができます。
表示を「ゼロ」にリセットできる相対測定
- 容器ごと測定できる
容器をスケールに載せてゼロリセットした後、測定したい材料などを入れる - 追加計量できる
味を見ながら調味料を追加するとき、最終決めた分量を記録して残せます
最初に強力粉をはかって、「0」に戻して砂糖をはかる…など、1つのボウルに材料を追加しながら計量できます。
牛乳・水の容量計量切り替えがある
水・牛乳の容積計量が可能な「mlモード」がついていて、計量カップよりも正確な計量が可能です。
具体的用途
精密かつデジタルならではの便利な使い方ができ、例えば以下のようなことがあります。
- コーヒー
おいしさのためには豆の正確な計量が大事。こだわるバリスタは天気により加減するとか
コップを置いて0g表示→コーヒー粉を2gいれる→mlモードに切り替えてお湯を140ml注ぐなど - パスタ
容器を置いて0g表示にしたしたあと、重量で量を見ながらパスタを人数分入れる。 - 郵便物
ポストに投函した郵便物が料金不足で帰って来たことはありませんか?私もあります。原因は重量、封書80円の25gを超えていたのだった。封書の25g、 50g越えや定形外、国際郵便など郵便局まで出向いて重さを確認しに行かなくても良い。 - パンやお菓子作りに
イースト菌や精密測量。パンのふくらみの決め手となるイーストもピッタリ計量できる。 - 吸湿剤の吸湿測定
シリカゲルは色で吸湿度合いが分かるようになっているが、漠然としている。十分乾燥したときの重さを図っておけば、重さで吸湿量が分かる。 - インクカートリッジの残量調査
以前の記事インク切れしたプリンタインクカートリッジの残量を測定で紹介しましたが、インクジェットプリンタのインク残量を重量で調べることができる。 - 真空保存容器の真空度を測定【2018.7.16追記】
容器から空気を抜く前後の重量を計ると抜いた空気の重量がわかります。これと容器の容積から内部の気圧が計算できます。
なお、電源は単3乾電池2本ですが、時間が経つと自動でオフになるなど省エネも配慮されていて、買ってからまだ一度も交換していません。
キッチンスケールをこれから買うなら、これがお薦めです。特にパンを自分で焼くなら、これしかないでしょう。