録画番組でホームサーバーのHDDが満杯になったので、写真の4TBのハードディスクを購入した。 導入作業を始めたが、データコピー中にサーバーがフリーズし、サーバーのリカバリーまですることになってしまった。
作業途中で何点かはまってしまったことなど、設置完了までを記録しておきます。
おうちサーバーの環境
我が家ではいわゆる「おうちサーバー」を導入していますので簡単に紹介します。
サーバー2台が親子関係
今回HDDの容量を増やすWinsowsHomeserver2011(以下WHS2011)サーバー機は
①各種データの保存庫
②テレビ番組の録画と番組の保存
③何台かあるクライアントPCのバックアップ
として使っている。
さらにもう一台サブとして旧版WinsowsHomeserver(以下WHS V1)のサーバー機があり、
その用途は
①重要データのダブルバックアップ
②普段アクセスしないデータの保存
③WHS2001サーバーのバックアップ
つまり2台のサーバーは親子関係にあると言えます。
WHS2011は自身のシステムをバックアップする機能があるが使わず、サブサーバーで行っている。
理由はOSのバックアップだけでHDD一台を占有するのがいやなのと、外からバックアップした方が信頼性が高いから。
後で述べるように、今回このバックアップを使いリカバリーをするハメになってしまった。
WHS2011サーバー機のハードウエア構成
サーバーの主なハードウエア構成は
・ケースと電源:NEC EXPRESS GT110bのケースと電源を使用
・マザー:ECS H67H2-M2 MicroATX ・CPU:Corei3 2100T
・HDD:内蔵SATA5台、外付けUSB1台 合計6台総容量13TB
右の写真はサーバー機の内部の様子ですが、スペースと電源容量からこれ以上追加のHDD増設はできません。 このため、ドライブ単体の容量がより大きいものに交換することによってHDDの総容量を増やすことにします。
HDDの選択
これまでサーバー用HDDはWDのグリーンシリーズを使ってきて、静かで、省電力、故障も経験しておらず満足している。 今回もこのシリーズから選びます。
ビット単価は3TBが安いが、容量優先で4TBのWD40EZRXに決めました。 2TBのHDDを4TBのHDDに交換することで2TBの余裕ができることになります。
ネットで調べてクレジットカードが使える中で一番安かった ノジマオンラインのWD Green 3.5インチ 内蔵HDD 4TB WD40EZRXを¥16,480で購入。 入手したHDDが頭初の写真のものです。
インストール作業その1
インストールといっても要するに新しい4TBのHDDをWHS2011で認識できるようにして、現用2TBのHDDにあるデータを移すだけなんですが。
右は、普段使用しているUSB3対応の外付けHDDケース プラネックス PL-35STU3Vです。 データのコピーのため、購入したHDDをこのHDDケースに入れます。
トラブル1.外付けHDDで4TB単一で認識しない
パソコンから接続したHDDを見ると何故か右のようにディスク5と6の2台のドライブとして認識され、連続した4TB-HDDとしてフォーマットできません。
HDDケースのマニュアルを見直すと「本機に搭載可能なHDDは2TBまで」と書いてあります。USB3対応の比較的新しい機種なのに。 ネットで調べるとこの機種は相性問題などが多いようで、私がこれまでトラブルがなかったのが幸運でした。 私と同じように2台のディスクドライブに分かれる問題に直面された方もありました。
それで素直にこのケースで2TB超はNGと判断。 コピー元の2TBをこのHDDケースに入れ替え、4TB HDDを内部に設置しました。
そしてサーバー機のWindows2011ににログオンしてみると、内部接続では問題なく4TBが単一ドライブで認識されました。
右図でディスク0がそれです。(SATAコネクタの差し替えによりディスク番号が変わっています)
次に、ディスクの管理でGPTパーティションを選択して4TBを単一ボリュームとし、NTSCでフォーマットした結果が右です。
WHS2011のダッシュボード上から見ると右のようになっています。
Mドライブが3725.9GBと表示されていますが、これで4TBのHDDが正常に認識されています。
トラブル2.データコピー中にフリーズ
コピーの準備ができたので、そのまま続けてサーバー機を直接操作してディスク間のデーターのコピーを開始しました。
ところが、時間がかかるコピーを待つ間にクライアントパソコンを操作していたら、サーバーがブルーバックの画面になりフリーズしてしまった。
電源ボタンで再起動すると右の画面になり「スタートアップ修復の起動」を選ぶと一旦は復帰したが、2度目のコピー中に再度フリーズし、再起動すると再び右の画面になって今度はどうしてもWindows2011が起動しなくなった。
サーバー機の操作でコピーしている間にクライアントからアクセスしたらだめなのだろうか?ダッシュボードから操作した方が良かったかも・・・。後悔先に立たず。
この後BIOSを初期化するなど試したが直らず。
サーバーのリカバリー
こうなったら、サーバー機のシステムボリューム(Cドライブ)をリカバリーで修復するしかなくなった。
前述のように、WHSV1サーバーのクライアントとしてバックアップしているので、クライアントPCのリカバリー作業となる。
具体的な作業手順は以下のとおり。
1.WHS V1サーバーを立ち上げておく
2.本機がCD-ROMから起動するようにBIOSを設定
3.WHS V1のPCリカバリーディスクを入れて電源オン
4.サーバーを検出してくれるのでログオン
5.システム領域100MBとCドライブを指定してリストアを実行
6.ディスクやUSB-ROMを抜いて再起動
トラブル3.LAN上のサーバーを検出できない
実はWHSのv1、2011を通じてリカバリーをやったことはなく、今回が初めてなのでうまくいくか不安であったが、その不安が的中することになる。
CD-ROMから起動するとりカバリーソフトが走り出し、WHS V1サーバーを探しに行きます。
時間がかかっています。
サーバーが見つからないそうです。もちろんLANはちゃんと接続しています。
ともあれ[次へ]をクリックして次へ進みます。
ハードウエアのドライバーに問題があるらしく[ハードウエアの検出]という画面になりました。
[詳細を表示する]をクリックして詳細を表示します。
LANドライバーが無いのかと思いきや、ちゃんとあります。
「困った時のネット検索」で調べると、WHS V1のリカバリ-ソフトは、その中身であるWINPCが32bitVista相当バージョンであるため、Win7バージョンのLANドライバーでは失敗することが多いという。
おそらく表示されているLANドライバーは、WHS1のリカバリ-ソフトがHDD内から64bitWin7/WHS2011用のLANドライバーを自動で抽出したのだろう。
RealTekのHPより RTL8168のVista用LANドライバーをダウンロードし、USBメモリに入れて、右の画面で[ドライバーのインストール]に進んでインストールした。
結果右のようにネットワークドライバーが入れ替わった。
再度リカバリーソフトを起動すると、今度はサーバーを見つけてくれて、右の[Windows Home Serverへのログオン]の画面にたどり着いた。
パスワードを入力してログオンする。
バックアップの指定は、右のような詳細画面に入り、コピー元とコピー先を確認しました。
ドライブ名は適当に付与されているので、容量で区別してドライブ(ボリューム)を選択します。 それでも不安な場合は[ディスクマネージャー]をクリックして起動するとOSの「ディスクの管理」と同様の画面になり確認できます。
次に右の画面でどの時点のバックアップデータを復元するのかを指定します。
復元作業中は右の画面のようにバーで進行具合を表示します。 この後所要時間が延びて約1時間かかりましたが、再起動を促す画面になり終了。
これでWHS2011のリカバリーが完了(したはず)。
トラブル4.リカバリしたのに起動に失敗する
CD-ROMとUSB-ROMを抜いて再起動した。
が、またしてもリカバリ前と同じ、バックが黒の「Windows エラー回復処理」の画面になり、正常起動しない。 画面上のどちらの選択肢を選んでもだめなのも同じ。 リカバリしたはずなのになぜだ?
暫く悩んだがトラブル途中でBIOSを初期化したのを思い出した。
電源を入れ直し、BIOS設定を開いて[詳細]タブの[SATA構成]を見る。 やはり右のように[SATAのアクセスモード]が[IDE]になっている。
[AHCIモード]に変更して再起動すると通常起動し、ようやく原状復帰できた。
インストール作業その2
サーバーが復旧したのでインストール作業に戻りました。
改めて2TB HDDのデータを4TB HDDにコピーします。 懲りずにサーバーを直接操作して行いましたが今度は問題なく終了。 やはり「直接操作のコピー」はトラブルの原因ではなかったようです。
余った2T HDDはWHS V1サーバー機に追加しました WHS V1は、HDDを追加すると自動で既存の単一ボリュームの容量が増加するので楽チンです。 HDD容量は従来の1TB+2TBに+2TBで合計5TBになりました。
今回はいろいろハマッてしまいましたが、サーバーのリカバリ法を演習できて良かったと思うことにします。 トラブルは突然起こり、そういうときに限って急いで復旧しなければならないなんてことがありますから。