たくさん入手した栗の処理・保存法

栗拾い
秋の味覚「栗」私は以下のように利用しています。

  • 焼き栗・茹で栗
  • 栗ご飯
  • 渋皮煮
  • 甘露煮
  • モンブランケーキなどに栗クリーム
    (一度だけ作ったことがありますが、この栗クリームメチャうまいです)

ただこれらの加工は時間がかかりますよね。たくさん採れたり、もらったりしたしたときどうしていますか?

「とりあえずそのまま冷蔵庫へ」は「それダメ~」

ですよ。

栗を入手したときの課題

1.皮むきが大変

焼き栗・茹で栗以外はまず皮をむかねばなりませんが、栗には鬼皮と渋皮があり大変です。
(木になっている時はイガもあったのですが)

堅い鬼皮をむくとき手を切らないように、また窪んだ所の渋皮も残らず取らなくてはなりません。

渋皮煮の場合鬼皮だけで良いのですが、渋皮に傷を付けずに鬼皮だけを向くのも結構難しいです。

皮むき専用道具を使う

私は「くりくり坊主」という栗の皮むき専用ツールを使います。安全で手が疲れにくいです。事前に湯につけたりして皮を柔らかくする必要もありません。

右は私が使用の物より新型です。持ち手が樹脂のタイプもありますが、金属製が使いやすいと評価されています。

説明書には鬼皮と渋皮を一緒に剥けるとありますが、私は先に鬼皮だけを剥きます。きれいに剥けた大きい物を渋皮煮にそのまま使用し、それ以外は渋皮も剥いて甘露煮や栗ご飯用に加工します。

2.生栗の保存法がわからない

直ぐに処理できないので保存したい

生栗がたくさんあると一度に処理するのはたいへんなので、暫く保存しておきたいわけです。

冷蔵保存でおいしくなる

栗は冷蔵で2週間~4ヵ月程度保存するとおいしくなります。栗の実の生理現象で、澱粉 が 糖分に分解され甘くなるのです。

保存期間は期間が長くなるほどに、栗の実は光沢艶と重量が徐々に減り、甘味・旨味は増していきます。凍結してないので栗の実の生理現象が停止せず、低温化により実は生理現象をより活発化しようと、糖分を増加させます。

冷蔵庫保存で栗虫とカビが発生

ある年、栗がたくさんあって処理が追いつかず、冷蔵庫の野菜庫に入れておいたら、栗虫がわんさか出てきて虫だらけ。(≧▽≦;)
またカビが発生し捨てたこともありました。なので

「とりあえず冷蔵庫」へは「それダメ~」

です。冷蔵保存にもこつがあるのです。

ではどうしたら栗を上手に保存できるのかについては後述します。

栗の害虫と対策法

栗虫について

栗に穴が空いていたり、外見ではわかりませんが、実の中に栗虫(幼虫)が潜んでいることがあります。特に生産品でない家庭果樹の場合、薬品処理をしていないので虫(またはその卵)が入っていると考えた方が良いです。虫を食べても問題ありませんが、気持ちが悪いです。直ぐに加熱処理する場合は良いですが、保存中に虫が成長するとやっかいです。

クリシギゾウムシ

栗の害虫にもたくさん種類がいますが、問題になるのはクリシギゾウムシ(栗鴫象虫)です。

栗を剥くといる出てくるのは大抵クリシギゾウムシ(栗鴫象虫) の幼虫です。幼虫のいる栗を放置すると栗の中で虫が成長し、穴を開けて外に出てきます。

9月中旬までの収穫なら問題無い

クリシギゾウムシはイガの上から栗に卵を産み付けますが、その時期は9月中旬以降です。早生栗ではイガや鬼皮がこの時期には硬化しているので穿孔できず、産卵が困難で被害少ない。他方、10月以降に収穫される中生栗や晩生栗では、イガや鬼皮がまだ軟らかなので、穿孔されて実内へ産卵され、被害甚大です。特に消毒を行わない家庭果樹ではまずやられています。

ですので、9月中旬までに収穫した栗なら問題ないが、それ以降特に10月に入ってから収穫した栗にはクリシギゾウムシが高確率でいると思った方が良いでしょう。

産卵を外見から見つけるのは困難

産卵で傷つけた穿孔口跡は実が成熟へ向かう途中に殆ど消失し、あってもわずかに盛り上がっている程度です。卵は実の内部でふ化し幼虫は実内の果肉を食い荒らします。糞を実外へは出しません。収穫後の実内でも食害が続行中だが、外観は正常な実と変わりません。

クリシギゾウムシの生態

幼虫は10月中旬~11月上旬に実に直径3mm程度の孔を穿けて脱出し、地中に潜り越冬します。地中に2~3年間も居り、8~10月に地中でサナギになり、約2週間で羽化(成虫)し、9月中旬頃からイガ(果実)へ産卵します。

クリミガ

次に被害が多いのは「クリミガ」であるが、クリの座の部分から細粒状の糞を外に出すため、被害果を見分けることは比較的容易です。見つけたら廃棄処分します。

他にも栗の害虫には種類がありますが、私の所ではほとんど被害がありません。

産地の栗虫対策処理法

栗虫対策として、栗を出荷する産地では、以下のいずれかの処理をしているようです。

1.薬品処理

以前は食害が未だ進んでいない収穫間もない時に臭化メチル(メチルブロマイド)の燻蒸により幼虫を殺虫する方法がとられていました。しかし、臭化メチル剤は、オゾン層を破壊すとして平成25年を最後に使用を禁止され、現在は入手できません。

他には例えば、イガが割れる前に「アグロスリン水和剤」の1500~3000倍液を樹体に散布する方法などがあります。

2.微冷凍氷温保存

収穫後、-2℃~-3℃で8日間保存すれば、栗虫はほぼ完全に死ぬとされる。産地では果実を氷蔵庫(-2℃)で4 週間程度保存することで殺虫するようだ。専用の冷蔵庫が必要になる。

家庭用冷蔵庫のチルド室ならかなり近い温度にできそうですが、栗の量があまり入らないのではないでしょうか。それにチルド室本来の利用ができなくなります。

3.温湯処理

逆に高温で虫を殺す方法で、50℃のお湯に30分つけることにより殺虫します。虫を殺し、栗を生かすぎりぎりの設定という訳です。

具体的方法は

  1. 湯温を50℃にする
  2. 栗を30分間漬ける
  3. 流水で15分冷却する
  4. 脱水乾燥する

これなら家庭でもできそうです。

一般家庭での生栗の処理方法

生栗での保存

栗を入手して加工処理するまでの生のままの保存についてです。

入手した生栗の処理

生栗が手に入ったとき、家庭ではどう処理したらよいかの結論です。入手したら放置せず、できるだけその日の内に処理します。

  1. 水で洗う
    きれいそうに見えても汚れが付着していてカビの原因になります。まず水洗いで汚れを落とします。冷蔵庫で長期保存予定の時はホワイトリカーで消毒するのも良いでしょう。
  2. 栗虫が懸念されるときは湯温処理をする
    9月下旬以降に採取の生栗を入手し、直ぐに加工処理できないため栗虫の成長が懸念されるときはこれを行います。

    • 湯温を50℃にする
    • 栗を30分間漬ける
    • 流水で15分冷却する
  3. 陰干しで乾かす
    ざるで振って水を切り、新聞紙などに広げて陰干しをします。数時間で乾きます。
  4. 加工まで時間があるときは冷蔵庫で保存
    直ぐに加工する時間が無いときは冷蔵庫で保存します。その時の注意点がありますので、次章で述べます。

冷蔵庫で保存する時は保湿が大事

保存には温度の他に湿度が大切です。

冷蔵庫は冷蔵室は乾燥しやすく野菜庫は乾燥しにくいですが、野菜室でも、長時間保存するときは保湿が必要です。かといって完全密封すると栗から発生する湿気により濡れてカビが発生します。少し開いていると腐らず、かつ、適度に保湿されます。

具体的なやり方は、以下の例を参考に工夫してみて下さい。

  • 野菜保存用の穴あきポリ袋を使う
    例えば右のような物で、農家が野菜の出荷に使う物です。田舎のスーパーやホームセンターでも売っていると思います。
  • 口を緩く閉める
    実を入れた袋の口を一回だけ折り曲げる。この折り曲げが戻らないように、この中央部辺りをセロテープで軽く留めます。
  • ストローを口に付ける

上記保湿対策をしたなら、冷蔵室で保存するのが良いでしょう。なぜなら野菜室の温度が約7度であるのに対し冷蔵室は5度と少し低いからです。

加工して保存

栗ご飯用の加工と保存

以前の記事

着色剤を使わずに栗の色が黄色になる栗ご飯
秋の味覚「栗」、焼き栗、茹で栗、栗ご飯、渋皮煮、甘露煮、モンブランケーキなどの栗クリームなど。 ただこれらの加工は時間がかかりますよね。たくさん採れたり、もらったりしたしたときどうしていますか? 「とりあえずそのまま冷蔵庫へ」は「それダメ~」ですよ。

で紹介していますが、保存時の要点は

  1. 鬼皮と渋皮をむく
  2. 砂糖をいれたポリ袋に入れてまぶす
    以前の記事では向いた栗を水に漬けましたが、無駄なことだと気がつきました。
  3. 使いやすい量ごとに袋を分けて入れ、冷凍保存する

昨年作った物が冷凍庫に残っていたので、昨日栗ご飯にしましたが、全然変わらずおいしく頂きました。

渋皮煮と甘露煮の保存

ジャムと全く同じ理屈で、瓶詰めすれば長期保存可能です。

  • 煮沸温度による無菌の状態で瓶詰めにすると長期保存可能です
  • 長期保存のためには一定の糖度が必要です
    糖度が低いと一旦蓋を開けると冷蔵庫に入れておいても劣化が早いです。

自然栽培における栗虫の抑制法

家庭菜園など、農薬を使わないで栗虫の発生を防止するのは難しいので、被害を小さくする対策を行います。

  • イガや落ちた栗、すみかとなる物を後始末する
    果樹園内に被害果やイガを等を放置すると新たな発生源にるので、園外で処理するか、焼却処分などします
  • 厳寒時期の前に耕す
    地面表面近くを冬の寒風にさらし、虫が冬を越せなくするもので、昔から田畑で行われて来た方法です。
  • 毎日収穫してすぐに冷蔵し、すぐに加工することでクリシギゾウムシの生育を抑えます

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