写真は最近買ったVブロックです。眺めていると単純な形の鉄の塊なのに美しさを感じます。花の美しさとは全然違いますが、精密さと力強さがにじみ出ている人工の美です。
中学校で製図を習い始めの頃、Vブロックがモデルだったのを覚えています。形は中央のV字溝のみの基本形でしたが、当時これがどういうものか何の役に立つのかわかりませんでした。
Vブロックとは、各面の垂直度がきっちりと出されている鉄のブロックにV字の溝等を追加したものです。最近、金属の円柱を加工するためバイスでつかむときに、これがあると正確に水平や垂直に保持できることが分かって購入しました。
円柱を水平に保持する
V字溝に円柱をはさみ支持します。下の写真のように2個使って長い円柱を水平に保持できます。
円柱を垂直に保持する
下のように、V字溝を縦に使うと垂直に保持できます。
その他の用途
6面が精密に直角ですので、平面の上に置いて垂直面に当てると板を垂直に立てられますし、V字溝の開きは直角ですので、別の直方体を45度傾斜して保持することもできます。
結論としては、Vブロックの用途は物を正確な向きに保持するときの補助具ということですね。
2個ペアで売られている
前記の水平保持のようにペアで使うことも多いのですが、この時2個の寸法が正確に同じであることが重要です。その精度を上げるために2個同時に作って保証しています。おそらく長物を作った後で輪切りしているのでしょう。
ちなみに値段は精密級だと非常に高いのですが、私が買ったのは小型の一番安いものなのでペアで2千円程度でした。