2月10日に滋賀・湖北の長浜市余呉町で開催された「ジビエの祭典」(奥琵琶湖ボランティアガイド協会主催)に行ってきました。
目次
ジビエとは
ジビエとは、フランス語で狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味し、貴族の狩猟文化の伝統を受け継ぐフランス料理界では古くから高級食材として珍重されてきました。
近年、日本では野生鳥獣が増えすぎて、その被害が問題になっています。その対策として狩猟や有害捕獲されたシカやイノシシを食肉として有効活用することにより、鳥獣被害対策や地域活性化をはかる取り組みが行われています。(詳しくは日本ジビエ振興協会のホームページを参照ください)
今回参加した「シビエの祭典」は余呉町における運動の一環としての行事なのです。
余呉駅に降り立つ
JR北陸線の余呉駅に到着すると下のようにホームに雪がありました。雪国ですね。
駅に待機していたボランティアガイドの案内で、雪国の景色を楽しみながら会場まで10分ほど歩きました。途中の川には下のように氷が張っていましたよ。
会場は下余呉ふれあい会館というところで、車で来ている方もあり、定員60名の部屋は満席でした。
ミニ講座
まず学びの講座が2つありました。
もう一つの天下分け目の戦い
ボランティア協会の会長から賤ヶ岳の合戦のお話です。余呉のすぐ近くに賤ヶ岳があり、この地域は賤ヶ岳の戦いの場であったのです。
本能寺の変で信長亡き後、秀吉と柴田勝家の後継者争いから賤ヶ岳の戦いが行われ、敗れた勝家がお市の方と北ノ庄城で自刃するまでスライドを使って分かりやすく解説していただきました。
上の場面は勝家の敗戦を決定づけた前田隊の戦線離脱の場面です。
害獣対策の現状と課題
滋賀県湖北農業農村振興事務所の方の害獣被害とジビエの利用のお話。
獣害被害の現状
鹿の例では、右のように年間鹿1万頭を捕獲しているが、埋設処理が大半で費用ばかりがかかっている。
ジビエの利用
滋賀県では鹿肉は右のように利用されている。フランス料理では珍重される貴重な食材である。
カレーハウスCoCo壱番屋の鹿肉カレーもテレビで紹介されました。
ジビエ肉の畜産肉と比べた特徴は
- 低カロリー
- 低脂肪
- 高蛋白
- 鉄分が豊富
と健康に良い。
昼食懇談会
講演が終わるとお楽しみの昼食会です。各テーブルに料理が配られました。
ワカサギの天ぷら
余呉湖といえば、氷上ワカサギ釣りで有名です。テーブルにたっぷりの量の天ぷらが置かれましたので、まずこれを頂きました。ビールのあてに最高(^∀^)
雪国の郷土料理
テーブルには色々な郷土料理が並んでいます。
特に葉山椒(はさんしょう)の料理(上写真上部の緑)は初めて食べましたが、美味しかった。
食卓に並びきらない料理は下のように別テーブルに置かれました。
まだ他にも写真に取れていない大豆の甘辛揚げ、きゅうりの漬物、おはぎなどもあり、文字通り盛りだくさんの郷土料理でした。
熊肉のすまし汁
コース料理風にスープならぬすまし汁が出てきました。
これはジビエ料理のコンクールで2位になった創作料理だそうですが、熊肉の油が効いていて美味しく、本日の料理で一番印象に残った ゜∀゜!!
鹿肉のしゃぶしゃぶ
ここからメインの鍋料理で、まず鹿肉のしゃぶしゃぶです。
豚しゃぶと同様に熱湯でしゃぶしゃぶしたあとポン酢で頂きます。豚と違って鹿肉は脂身がなくあっさりと美味しいです。おそらく(私は馬刺しでしか食べたことはありませんが)馬肉に近いのでしょう。
一般に野生獣の肉は臭い事が多いのですが、これは全く癖がありませんでした。あとで聞いた話では解体時にきちんと血抜きされているからと言うことです。
猪の肉と鹿肉の味噌煮込み鍋
昔から牡丹、紅葉、桜、柏といえば、猪肉、鹿肉、馬肉、鶏肉を指しました。上の写真のように盛り付けられた猪肉はまさに牡丹のようです。
味噌のだし汁に猪の肉と野菜を入れて煮込みます。つまりぼたん鍋です。たっぷり堪能しました。
このあと鹿肉を入れて紅葉鍋にして頂きました。ここまで来ると満腹を通り過ぎて苦しくなるほど(^_^;)でした。
食後
最後に甘酒を出して頂きました。このあと時間まで、各自の興味でスノーシューを体験したり獣害被害についてのお話の続きを聞いたりして過ごしました。
来年もごちそうに預かりたい
これだけのごちそうが会費3,000円(飲み物は別)でいいのでしょうか!(^∀^)
来年もごちそうに預かりたいものです。ここで紹介してなんですが、来年大挙して申し込まないでくださいね。私が行けないと困りますので(^。^;)
奥琵琶湖ボランティアガイド協会
主催の奥琵琶湖ボランティアガイド協会は、JRふれあいハイキングと連動した歴史探訪や山歩き、冬季はスノーシュー体験等、月4-5回程度の催しを行っています。個人で申し込んでもガイドしてくれるそうです。