斜面草刈機たすかる ~走行系の修理と塗装

塗装後

当ブログ内の人気記事ランキングで、最近ダントツで一番が刈り払い機の修理 (2)キャブレターの記事です。拍手も多くお役に立っているようでうれしいです。

今回は、斜面対応草刈り機たすかるの修理について紹介します。  

農機は自分でメンテしながら使わなければなりません。さらに修理も自分でとなると情報が少なく躊躇してしまいますが、私は興味もあり、できるだけ自己修理に挑戦しています。

中古たすかるの入手と故障内容調査

中古・故障のたすかるを入手

元の状態
入手した中古たすかる

イセキの斜面対応自走型草刈り機「たすかるRK505A」の中古で、刈り刃は回転するが車輪が回らない故障品がネットオークションに出ていた。 修理できる自信は無かったが、安かったので思い切って落札してみた。

故障内容を調べる

入手したRK505Aは確かにエンジンはかかり、刈り刃も回転するが、走行しない。クラッチを切っても車輪が空回りしない。

右の写真ではわかりにくいが、クラッチ機構が外れて機能していなかった。

駆動軸の先端部が折れている

チェーンケースとクラッチ関係の部品を外し、軸を見ると、ネジ部から先が折れてなくなっている。右の正常品(RK517)の写真と比較するとよくわかります。

折れた軸 正常軸ねじ部
ネジ部が折れた駆動軸(左)と比較のため正常品RK517(右)
このネジ部が折れた軸を交換するのは、走行系ギア部本体を分解することになり非常に大変そうである。また軸の交換部品の値段も高そうである。

この軸の折れたネジ部分は、ナットでバネとワッシャーなどクラッチ部品を固定するためにある。 ネジ部がないなら、軸にネジ穴を開けボルトで固定すれば良いと思いついた。これなら軸交換をせずに済むのでやってみることにした。

チェーンが切れている

あと、車輪が空転もしないのは、中でチェーンが切れて固まっているのではないかと思われる。 それでチェーンボックスを開けて見ることにする。

Cリング外し
Cリング外し

チェーンボックスはCリングで軸に固定されている。右のようなCリング外しを使って、下のように無事外せた。

チェーンケース
外したチェーンボックスを蓋を開けてみると、下のように案の定チェーンが切れていた。

中で切れていたチェーン

走行駆動系の修理

部品の入手

クラッチ関係の部品を正常品(RK517)と比べると、下記2点が無くなっている。近くにイセキのサービスがあり、訪ねて見ると個人にも修理用部品を売ってくれるということで早速発注した。
・走行クラッチスプリング 170円
・ギヤ-押さえ金具 200円

また、切れたチェーンは繋げることは知っているが、その経験が無く、値段も高いものではないのでこれも注文した。
・チェーン 1,290円

3日ほどで部品が届いたので修理にかかりました。

あと、軸に付けるボルトですが、軸の直径が8φなので軸の残り肉厚を考慮してM4に決定。M4ではやや細いようですが、ボルト自体はクラッチのバネを受け止めているだけですから、大きな力はかかりません。ちょうど手持ちに使えるボルトがありました。

軸の修理

軸を削る
平に削った軸にポンチしたところ

まず、軸の折れた面をヤスリで平に削ります。

中央にポンチで印しを付け、ドリルで3.2φの穴を開けます。ネジの下穴になります。 軸の中央に平行に穴を開けなければなりませんが、軸は本体に取り付いたままの作業ですから感覚でやるしかありません。 穴の深さはボルトのネジ噛みあい長さとねじ切り時の余裕を見て15mmにしました。

タップ
タップでネジを切る

下穴があいたら、右の写真のように、M4のタップでネジを切ります。

力を入れすぎると簡単にタップが折れるので慎重にしなければいけません。(過去に失敗しました)(-_-;)

切削油を滴下しながら、少しかたくなったら戻し、また進めるの繰り返しです。 ボルトが入る必要な深さまでネジが切れたことを確認して、ねじ切りが終了です。

チェーンの修理

チェーンケース中身
新しいチェーンを組み込んだところ、下は切れた旧チェーン

新しいチェーンを組み込みます。

グリースを一度全部拭き取り、組み立て後、新たにグリースを塗るのが本当ですが、面倒なので例によって古いグリースを付けたままで作業しました。(^_^;)

チェーンを組み込んだら、グリースを追加して塗ります。 チェーンケースの蓋をし、周辺をボルトナットでネジ止めすれば、チェーンケースユニットの完成です。

組み込み

チェーンケースユニットを元の位置に取り付けます。軸の溝にCリングをはめて固定します。

次に、クラッチ板を挿したギア押さえ金具、スプリング、ワッシャーを軸にはめ、ボルトで固定しすれば組み立て完了です。

チェーンケース取り付け後の軸 軸修理後外観
チェーンケースユニットを取り付けたところ(左)とクラッチ機構も組み込み完了(右)

修理後クラッチ入り 正常クラッチ
走行クラッチ部の拡大(左)と比較ためRK517の様子(右)
クラッチ部の拡大は上のようになります。

これで修理ができたはずなので、試運転してみますと、車輪が回り、クラッチも正常に動作しました。 走行系が正常に戻り、修理成功です。\(^▽^)/

塗装

全体に錆が出てきているので、この機会に塗装し直すことにしました。 色は新品と近い色を目標にしつつ、手持ちの塗料をできるだけ使い、ないものは買いに走りました。

作業工程は、分解、古い塗装はがし、錆取り、養生(マスキング)、下塗り(錆止め)、上塗り(仕上げ)、乾燥、組み立てというふうになります。

分解して部分ごとに塗装

各ユニット単位に分解して、必要に応じてテープや新聞紙などで養生して塗装します。 金属部は渋いシルバーメタリックですが、カー用品店で近い色を見つけてきました。

養生 本体塗装後
塗装中の養生の様子(左)と塗装後のスケルトン状態の本体(右)

車輪はシャーシーブラックを塗りました。車輪カバーの青は手持ちの塗料を使ったので元の色より派手です。

車輪の塗装 車輪組み込み後
塗装した車輪(左)と本体に組み込んだところ(右)

塗装前後の比較

刈り刃の駆動部がある上面の塗装前後の比較です。写真は組んだ状態ですが、ベルトやプーリーなど駆動機構を外し、カバーも取り外して塗装しました。貼ってあるシール部分はテープで丁寧にマスキングしました。

刈り刃駆動部塗前 刈り刃駆動部塗装後
本体刈り刃駆動部の塗装前(左)と塗装後(右)
刃のある下側の比較です。右は塗装後車輪を取り付け、刃も新品に交換したところです。
わかりにくいですが、こちらの面はシルバーメタリックではなく、錆止め剤入りのベージュ系塗料を使用しています。

?刈り刃部塗装前 刈り刃部塗装後
本体下面刈り刃部の塗装前(左)と塗装後(右)

完成したRK505A

修理と塗装が完了した、たすかるRK505Aです。

たすかる505A
自分で使うつもりで丁寧に塗装したので、我ながらなかなかの出来映えです。 実際に草刈りもしてみましたが、バッチリ正常に使用できました。

この後、本記事でも比較で載せている 新しい型のRK517を使用することにしたので、綺麗になったRK505Aですが、お嫁に出しました。


右は使用したタップとタップ回しが含まれるねじ切り工具のセットです。 安く売っていますので、揃えて置くと今回のようなときに役に立ちます。 左側のようにアマゾンでも売っていますが、私は右側のMonotaROストアで買いました。

タップ・ダイスセット MonotaRO M-20TDをクリックするとストアへ飛びます。

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コメント

  1. 栗原 寿男 より:

    大変参考になりありがとうございました。当方はrk517ですのでチョッと違いますが非常に参考になりました。ですが組み上げて走行したところ、左側の車輪のみトルククラッチが効いてしますのか?シャフトは回っているのに車輪は回りません。チェーンも切れていないしトルククラッチを新品にしてもだめ、車輪は手で軽く回る(車輪はサビのためボルト緩まず未分解)なのですが、何か良い情報をお持ちではないてすか?

    • e-farmer より:

      私も今は主としてRK517を使っています。

      実物を見ないとわかりにくいですが、
      ・シャフトは回っているのに車輪は回りません。
      ・車輪が軽く手で回る
      ということからすると、左側のクラッチがうまく動作していないようですね。
      クラッチレバーを握っていない状態だとクラッチは繋がって車輪は手で回りません。おそらく右側車輪は手で回らないと思います。

      左右の動作を比べながら、クラッチ周りの点検をされてはどうでしょうか。

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