彼岸前のこの頃、野道を行くと曼珠沙華(彼岸花)が咲いていて、独特な強烈な印象があります。
曼珠沙華(マンジュシャゲ)は、サンスクリット語で天界に咲く花という意味で、おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくる、という仏教の経典から来ているという。
アルカロイドという毒があるため、「毒花」「痺れ花(シビレバナ)」などと呼ばれ、お彼岸に咲き、土葬をモグラや野ネズミなどから守る意味もあって墓地などによく植えられているため、「死人花」「地獄花」「幽霊花」のような呼び名もついています。
その反面、でんぷんを多く含んでおり、水にさらして毒を抜くと食べられます。田んぼの畦道に彼岸花が多いのは、その毒でモグラや野ネズミを防除するためだけではなく、飢饉に備えて植えたという説もあります。
あの真っ赤な花を咲かせる彼岸花は、1週間ほどで花も茎も枯れてしまい、今度は球根から緑の芽が伸びて繁った葉っぱのまま冬を越し、夏を迎える頃には葉を枯らして休眠期に入ります。普通の植物と逆に花の後に葉が繁るのは桜と同じですね。
(以上、主に暮らしの歳時記/彼岸花(曼珠沙華)が妖しいワケを参考にしています。もっと詳しくはオリジナルページをご覧ください)
曼珠沙華(こちらはマンジューシャカと読ませる)と言えば、我々の世代には山口百恵のアルバムが浮かびます。大人の女に脱皮しようとする彼女の少し妖しげで強烈な印象が花のイメージとピッタリです。百恵ちゃんは隣のお姉さんくらいの美人だと思うんだけど、賢い女の色気がありましたね。