昨年珍しくも咲いた孔雀サボテンですが、今年も写真のような花が5つほど咲いています。
昨年咲いた時、これが有名な月下美人かと思って調べたのですが、実は孔雀サボテンだとわかりました。両者は同じサボテン科孔雀サボテン属の近縁種でよく似ているのです。
月下美人
夕方から咲き始めて朝には萎む一夜咲きなのでこの名がついています。
咲くときには、見逃してくれるなとばかり強い芳香を放ちます。この開花習性は原産地メキシコの熱帯雨林で、小型コウモリに媒介受粉してもらうためだという。花は白い色しかないのですが、食べることができます。
実も食用になり、ドラゴンフルーツに似た外観で甘いらしい。ただ、他株との受粉が必要で、自家受粉はもちろん、同一株から増やされたクローン間の受粉でも実がなりません。
月下美人の名の由来
昭和天皇が皇太子時代に台湾を訪れられた際、この花を初めてご覧になり名前を尋ねられた。当時の台湾駐在大使の田氏は、とっさに「月下美人です」と答えたそうです。以降「一夜かぎりの月の下に咲く、 美人のようなきれいな花」という詩的な名前が、一般的に定着したという。
孔雀サボテン
月下美人は孔雀サボテン属ですが、この孔雀サボテン属の原種は月下美人の他に、姫月下美人(花が小型)、白眉孔雀、有角孔雀(低温に適す)など、中南米に十数種程度分布しています。
クジャクサボテン属の種は全て孔雀サボテンといえますが、通常目にするのは、いくつかの野生種を交配して作られた園芸種で、通常これを指して孔雀サボテンと呼んでいます。
花期は5〜6月頃で、花色は赤、黄、白など。孔雀サボテンも夕方から咲き始めますが、次の日の午後になっても萎まず、丸1日以上咲きます。匂いはそれほど強くありません。
月下美人と孔雀サボテンの見分け方
月下美人と孔雀サボテンのてっとり早い区別の方法は、
- 花色が白で無ければ孔雀サボテン
まず花色が白以外は月下美人ではありません。 - 強い匂いがして一夜だけ咲くのが月下美人
昼でも咲いていれば月下美人ではありません。 - 葉にトゲがあれば孔雀サボテン
月下美人にはトゲがありません。
下の写真は我が家の孔雀サボテンの葉ですが、昆布状の形をした葉の周辺の窪みにトゲあります。このようにトゲがあるのが孔雀サボテンで、月下美人ではありません。
鑑賞するとき美しい花だけに注目しがちですが、植物の見分けはそれだけでは間違いのもと、花以外の観察も重要ですね。
コメント
昨晩、月下美人の花が7輪も咲きました。遅くなってから気が付きましたので、ガラケーでは良い写真が撮れませんでした。もう今日はすっかり萎れているので残念です。前に熱帯植物園の方に聞いたと思いますが花弁は酢の物で食べると良いということでした。その時しっかりとはききそびれたのですが、花弁だけをはがしてさっと茹でるのでしょうか、それとも生のままでいいのでしょうか。ご存知の方はぜひ教えて下さい。
本物の月下美人なんですね。うらやましいです。
こんな記事が見つかりました。
「孔雀サボテンの花を食す」 http://green.ap.teacup.com/happi01/1093.html
孔雀サボテンですが、さっと茹でて酢の物で食べておられます。私も来年は試してみようと思います。
孔雀サボテンの花を酢の物でめしあがっているのを拝見しました。その後のつい最近7輪も咲きましたが、忙しさに取り紛れて酢の物をためしてみていません。来年こそは食してみるつもりです。大輪の花を咲かせ、いい香りをまき散らし一日でしぼんでしまうなんてもったいなさすぎますよね。
年に2回も咲くのですか。うらやましいです。
月下美人は本当に一晩限りですからね。
最近隣の家に月下美人らしきものを発見しました。今度詳しく聞いてみようと思っています。