充電式電動ドライバーは最近は安いものも出回っているが、回転速度が固定のものが多い。電動ドライバーは、スイッチオンでいきなり最大速度になるのは使いづらく、やはり回転速度の調整ができるものが良い。
右の写真は、最近買ったB&D社の電動ドライバー「ジャイロスクリュードライバーGYRO36」で、傾ける角度により回転速度が変わり、微妙な調整ができる優れものです。
地場のホームセンターで手にとって気に入り、新製品ですがセールで安かったので購入しました。BLACK&DECKER社の工具は初めてです。
主な仕様
- 電池:3.6Vリチウムイオン 容量1.3Ah
- 最大トルク:4.8N・m
- 充電器は専用ACアダプタ(DCプラグが特殊です)
- LEDライト付 ・ビット11本付属
長所
- 操作性が非常に良い
握ると手の平に当たるSWで電源が入り、照明LEDが点灯し、内部回路が通電する。
そこから回したい方向に回転するように傾けると軸が回転を始める。ジャイロセンサーが内臓されており、傾ける角度により回転速度が速くなる。 ねじを緩めるときもその向きに傾けるだけ。 つまり、「押し回す」というネジ締めの基本動作どおり自然にでき、人間工学的な操作性が優れているのである。
写真右のマキタのペン型インパクトドライバーTD021Dも、一個のレバーで正逆と回転速度調整ができる優れもの(同形状のPanasonic製のものは回転数調整ができない)。
7.2Vのバッテリーでトルクも強くプロの使用にも耐える。
ただ、回転数の調整のときにレバーをバネに対抗して回す力加減が要るのだ。その点GYRO36は傾けるだけなので微妙な調整がやりやすい。
- 下穴用キリ先ビット(2.5mm)やヨーロッパ規格の「ポジドライブ」のビットが付属 (今回ポジドライブの規格を初めて知りました。北欧家具に使われていることが多いそうです。
短所
- 全体として小型だが写真のようにずんぐりむっくりで、もち手部分がやや太め。日本人、特に女性にはもう少し細いほうが握り易いだろう。
- ビットの抜け止め機構が無い。
固定が甘いことは無くしっかりとまるし、これくらい小型のものは無くても問題ないと思うが。 - パワー(トルク)が小さい
一般的な電動ドリルドライバー等と比べるとパワーはありません。電池が3.6Vの小型タイプなので相応です。力が要るところは最後に手締めします。木ねじは下穴をあけておいたほうが良いでしょう。
これ特許とってるんだろうな。他社もこういう操作性に優れたものを出して欲しい。家具の組み立てなどにはぴったりの家庭用にお勧めの工具です。
——- 2013年2月21日追記 ——
棚をビスとナットで固定しているラックを分解・組み立てするのに使いました。
ビスを緩めるとき、硬くて電動では緩まない箇所があったのですが、最初スイッチオフで手で少し緩めてそのまま握れば続いて電動で最後まではずせました。同じ回転方向で「握ってスイッチオン」なので動作がスムーズです。
また締め付けのとき、少し傾けると回転がゆっくりでトルクも小さいですが、大きく傾けると回転だけでなくトルクも強いです。追加の手締めの必要がありませんでした。
長いビス+ナットだったのですが、大変能率よく分解・組み立てができました。こういう作業に「ちょうどいい」です。