デロンギのコーヒーメーカーを愛用していますが、定期的に石灰を取り除く除石灰という作業が必要になります。今回この除石灰をメーカー純正品(乳酸)ではなく、安く手に入るクエン酸を使用して行ったので紹介します。
なお、クエン酸の使用はメーカー推奨外ですので、試される方は自己責任でお願いします。
除石灰ランプが点滅する意味
私が使っているのはデロンギ マグニフィカS コンパクト全自動コーヒーマシン ECAM22112です。全自動なので楽ちんなコーヒー生活をしています。
ある日から正面ダイアル下の赤いランプ(除石灰ランプ)が点滅するようになりました。
長く使用しているうちに、水道水に含まれるミネラル分(主にカルシウムとシリカ)が内部に沈積してきますので、これを取り除く除石灰という清掃作業を促すものです。このランプが点灯する頻度は、使い始めに設定した水道水の硬度レベル(4段階)に応じて決まります。
ランプが点いてもコーヒーの抽出はできますが、長期放置すると沈積量が多くなって故障する原因になるので早めに除石灰の作業をやったほうがいいです。
除石灰剤
この除石灰ランプが点くのは買ってから2回目です。一回目は付属の除石灰剤があったのでそれを使用して行いましたが、今回は別途用意が必要です。
メーカー純正の除石灰剤の成分は乳酸で、ネットでも売られているのですが、並行輸入品でも結構値段が高いです。
右の左側が並行輸入品の例、右側がもう少しお得な日本製同種品です。両方とも500mlなので5回分です。
乳酸の代わりにクエン酸を使う
水道水の沈積物を除去するには、乳酸の他に酢酸、クエン酸(レモンの絞り汁の主成分)等の酸性の液体で除去可能なことが知られています。
酢酸は匂いが強烈で洗浄後のすすぎ大変ですので、クエン酸のほうが適しています。右の例のように食品添加物グレード(純度99.5%以上)1kgでもこの値段で乳酸に比べ格段に安いです。
以前の記事に書きましたが、私は以前からクエン酸を トイレの黄ばみ取りや金属の錆取りに使っており、下写真のように手持ちにありますので今回はこれを使って除石灰を行います。
クエン酸で除石灰を行う
取扱説明書を参照しながら除石灰の作業を行います。
準備
クエン酸の必要分量を用意
クエン酸の粉を水に溶かすのですが、普通の掃除には2.5%、今回のような場合5%の溶液にするのが大体標準らしいです。
今回は小さじ10杯(約50g)のクエン酸を使います。最終約1100mlの水量になるので5%弱の濃度ということになります。
別の容器で溶かす
コーヒーメーカーの水タンクとは別の容器を用意し、1,000mlの水にクエン酸を入れて撹拌し溶かします。
実は私は水を入れた水タンクに直接クエン酸を入れてしまい、粉がタンクの底の小さな窪みに入り込んで、撹拌してもなかなか溶けず困りました。
水タンクに入れる
溶かした溶液を水タンクに入れます。およそ、タンクの約半分ぐらいまでになりますが、更に容器にあるBの印のラインまで水を足します。合計1100mlぐらいになります。
受け容器を置く
排水を受ける容器を用意します。抽出口とスチームフロッサーから出る水を受けられる大きさで、容量はすすぎ時も含めると2リットルを受けられる必要があります。
私は右のようにステンレスボールを使いましたが、底が不安定で安定のために空き箱を台として敷きました。
洗浄
準備ができたら洗浄を開始します。
- 電源スイッチを入れ、通常のコーヒー抽出準備ができるまで待つ
- 除石灰ボタンを長押しする。
除石灰ランプが点灯に変わり、除石灰モードに入る - スチームノブを「I」にして洗浄を開始する
フロッサーから湯が出る - 途中停止したりしますが約25分待つとスチームランプと給水アイコンが点滅する
- スチームノブを「O」に戻す
- 受け容器の水を捨てる
水タンクの残った液を捨てて、よくすすぐ。
すすぎ
- 水タンクに水を満水線まで入れセットする
- スチームノブを「I」にして上記洗浄の3-5と同じように行う
- しばらくすると除石灰ランプが消える
これで除石灰作業が完了です。
なお、もし容器が小さくて溢れそうになった場合は、スチームノブを「O」にして一時的に止めて水を捨てることも可能です。
追加で念入りにすすぐ方法
クエン酸を使ったので酸っぱ味が残らないよう念入りにすすぎたいと思いました。それで洗浄を念のため追加ですすぐことにします。
最初下記1の方法でやりましたが、2の方法が早く合理的です。両者とも当然受け容器は事前にセットしておきます。
1.除石灰モードを使う
除石灰剤なしで除石灰を行う方法です
①除石灰剤を入れずに除石灰を行う
クエン酸を入れずに、前記洗浄の1-6を行います
②すすぎを行う
前記すすぎと全く同様に行う
これで2回追加ですすいだことになります。
なお途中で除石灰モードを打ち切りたいときは、後部の主電源スイッチを一旦切って入れ直せば通常モードに戻ります。
2.通常モードのまま行う
後になって気づいた方法で、こちらの方が早くできます。
- 水タンクに水を満水線まで入れセットする
- 通常のコーヒー抽出準備状態にする
- スチームノブを「I」にして洗浄を開始する
フロッサーから湯が出る - ある程度お湯がたまったらスチームノブを「O」にして止める
- お湯を指先に付けてその味をみて酸っぱいときは、そのお湯を捨てて3.に戻り繰り返す
- フロッサーから出る湯の酸っぱ味がとれたら完了