皆さんもう年賀状の作成は終わりましたか?
私は、実は今年母親が亡くなったので喪中はがきを出しましたが、正月飾り等をどうするかで悩みました。最初は忌明け(きあけ、ひあけ)が済んでいるから通年どおりと思っていましたが、調べてみるとそれは間違い!!でした。(~_~;)
忌中と喪中は区別がある
忌中と喪中は同じことだと思っていましたが、調べてみると、謹慎度の深さによって忌と服(喪)の2段階に分けられると知りました。おおまかには次のとおりです。
忌中
忌は古くは自宅に謹慎する期間であり、深い悲しみにある期間。
喪中
古くは喪服を着用した期間。派手な服装を慎み、お祝いごとをしない期間。
忌中と喪中の期間
昔は法律で決められていたようです。
太政官布告『忌服令』(昭和22年廃止)
故人 | 忌中期間 | 喪中期間 |
父母 | 50日 | 13ケ月 |
夫 | 50日 | 13ケ月 |
妻 | 30日 | 90日 |
兄弟姉妹 | 20日 | 90日 |
祖父母 | 30日 | 90日 |
叔父叔母 | 20日 | 90日 |
これはとっくに廃止されたとはいえ、その影響は現代の風習にも強く残っています。
現在日本では
仏事で49日の忌明け(満中陰)と、一周忌の法事が区切りであるように、現代日本では忌中は約50日、喪中は約一年というのが一般的で、神道やキリスト教などでもほぼ共通のようです。
喪中親族の範囲
両親以外の親族に不幸があったときに、自分が喪中にすべきか迷う方が多いと思います。
現在一般論としてよく言われているのは、喪中はがきの例で言うと
2親等までの親族(親・兄弟姉妹・祖父母)が亡くなった場合には喪中はがきにする
というのが原則ですが、
- 別居の祖父母(あるは自分が外孫と認識している)場合は喪中はがきにしない人が多い
- 3親等以上でも特別親しかった場合は喪中はがきにする人がいる
とかなりぶれがあり、その辺は自分の気持ちで加減するということでしょう。
忌中・喪中時の正月の行事対応はどうする
地方によって違いますが、現代日本では平均的な常識は以下のようです。
年賀状
年賀状は出しません。代わりに喪中はがきを11月中に出します。
正月飾り
しめ縄、門松、鏡餅等の正月飾りはしません。
おせち料理
これは家庭によりけりです。お屠蘇はやめ、料理は紅白やタイなどめでたさを抑えたものにすると良いでしょう。お雑煮は本来普段でも食べるものなのでOKでしょう。
神社
忌中(50日間)は神棚には手を付けませんが、忌中が明ければ神棚は通常の飾りの交換等を行うことになります。喪中は正月の特別な飾りはしません。普段からしめ縄を飾り、正月にしめ縄を交換している場合は、年末に用意しておき正月明けに交換すればよいでしょう。お札の交換はします。
喪中時は初詣はしません。正月明けにお参りすればよいでしょう。
お寺
喪中時は初詣や住職への年賀の挨拶はしません。
クリスマス
お祝い事をしないということですので、玄関リースや電飾は慎みましょう。
ではクリスマスケーキやクリスマスデートは?
キリスト教徒でなくキリストの誕生を祝っているいるわけではないから関係ない?
いやいや、玄関にしめ縄を飾らないのにキリスト教徒でもない人がクリスマスリースを飾ったりすることは本来おかしいんですけど。
自分の気持ちと他人から誤解を受けないかを考えて決めましょう。
まとめ
喪中の親族範囲や喪中期間にはきちっとした決まりはなく時代とともに変わってきています。現在の一般的な考え方は上記の通りだと知った上で、実生活の必要に応じて柔軟に対処することが可能です。
喪中は故人の冥福を祈り、晴れがましいことや派手な行動は慎むわけですが、要するに自分の気持ちを表し、他人のいらぬ誤解を防ぐことだと思います。