自分で不動産登記 (6)抵当権設定登記

抵当権設定登記申請書(部分)

抵当権設定の本人登記は、金融機関が認めてくれないだろうと思っていたのですが、粘り強く交渉してみると認めてくれました。 認めてもらうのは結構大変だったのですが、それについては後ほど別記事で紹介します。

ということで、今回は抵当権設定登記を自分で申請します。

12月2日申請、12月5日登記完了し、書類を受け取りました。

1.抵当権設定登記申請の準備

事前準備

①債務者が抵当権設定登記することを金融機関に認めてもらう

金融機関は債務者が自ら抵当権設定登記することを嫌いますので、これが一番難関です。  私の場合何とか説得に成功しましたが、詳しくは別記事で紹介予定です。

②抵当対象の不動産の登記簿謄本をとり、登記の現状を確認

金融機関も抵当権設定できるか確認のため、現状登記の謄本を閲覧しますので、最新の謄本を新めて取得します。

特に所有者(自分)の住所が住民登録の住所になっているか確認します。
私の場合違っていたので、前記事

自分で不動産登記 (5)住所変更登記
銀行との融資契約前の打ち合わせで、担保対象不動産の登記の所有者住所と現住所(住民標の住所)が違うので変更登記が必要と指摘されました。そして「抵当権設定登記時に住所変更登記も司法書士にしてもらうこともで...

で紹介したように先に住所変更申請をしましたが、同時申請も可能なようです。

③申請に必要な書類を把握

自分で作成する書類の他に、金融機関からもらう書類はいつもらえるのか確認しておきます。

④日程調整

抵当権設定登記の申請は、金消契約と同日設定ですので、契約当日申請に行けるように日程・時間を設定してもらいます。

提出書類の準備

 

申請に必要な書類は以下の5種類です。

  1. 登記申請書
  2. 登記原因証明情報
  3. 登記識別情報(権利書)
  4. 印鑑証明書
  5. 代理権限証書+資格証明書
登記申請書

必要事項が記入されていれば、様式は自由なようです。
書籍、金融機関からもらった雛形、検索で見つけた雛型等から、右のように作成しました。  不動産情報が沢山あるので表形式にしましたが、一頁に納まらず2頁になりました。

抵当権設定登記1

抵当権設定登記申請書サンプル(1頁目)

抵当権設定登記2

抵当権設定登記申請書サンプル(2頁目)

申請者は一般的には司法書士なので「代理人」なのですが、今回債務者である私が申請するため「申請人兼代理人」にしました。 抵当権設定で代理でない本人申請の場合、印鑑は実印でなければなりません。

【追記】上記内容のサンプルファイルをアップロードしました。
抵当権設定登記申請書サンプル
xml形式のワードファイルです。良ければ編集して使用ください。(2014.12.19)
ブログ移転に伴い可能になった「.docx形式」に変更しました。(2015.8.30)

登記原因証明情報

抵当権を設定する契約をしたことを証明する書類です。次の二通りがあるようです
1)抵当権設定契約書
抵当権設定契約書の原本です。通常その写しも提出し、原本還付してもらうことになります。
2)報告形式の登記原因証明情報
契約書(印紙を貼ったもの)は普通、金消契約書と兼用で一部しか作成せず、金融機関が持ちますので、原本を提出しにくいものです。 そういう場合契約書の代わりに報告形式の登記原因証明情報を出します。こちらは原本還付されません。

今回はこの登記原因証明情報の用紙をもらったので2の方法で行います。
金融機関の書くべき情報はあるのですがその印鑑はなく不思議な書類です。
私の署名捺印(実印)するのですが抵当権者である金融機関の捺印はありません。
登記所に問い合わせたら「原則両者の印鑑が必要」なのだが、「実際はなくても通している」ようだ。

登記識別情報

昔の権利書に相当するもので、その土地が確かに債務者である自分のものです、という証明書類です。
登記識別情報は、土地の所有権移転登記や所有権保存登記を行った際にもらいます。
申請時にコピーでよいことがわかりました。シールをはがしてコピーします。 抵当権設定後の新しい登記識別情報は抵当権に関するものであり、この登記識別情報は所有権のもので生きているので大事に残します。

 印鑑証明書

債務者の印鑑証明です。この住所と登記簿の住所があっていなければなりません。
債務者が申請者ですので、印鑑は統一のきまりにより、申請書の割り印に至るまで全て実印を使うことになります。

代理権限証書+資格証明書

代理権限証書とは委任状のことです。本来、抵当権は抵当権者(=債権者)と債務者が共同で設定するものです。
今回債務者である私が一人で登記申請するためには、債権者から登記に関する一連の手続きについて委任状を受ける必要があります。
そして抵当権者が法人ですので、資格証明として会社の登記事項証明書を添付します。  その他印紙貼付用白紙を用意します。

申請書類のまとめ

印紙貼付、袋とじ、必要な割印等はすべて相談員にしてもらうことにします。 これまでの経験から、これが一番楽です。p(^_^)q

登録免許税

抵当権設定は契約価格(借りる金額)の0.4%の税金がかかります。 今回は自分の済む住宅ではないので、登録免許税の減免はありません。

2.抵当権設定登記の申請

申請に登記所へ

12月2日登記所へ申請に行きました。

  1. 相談員に書類を見てもらう
    • 印鑑は全て統一するよう指示された。割り印にいたるまで実印を使うことになった。
    • 登記識別情報は原紙は不要で、シールをはがしてコピーしてくれました。
      シールは剥がしたが、今後も大事に保管するよう言われました。
      後は問題なし。
  2. 登録免許税分収入印紙購入
  3. 相談員が、印紙の貼り付け、ホッチギス綴じ、各ページの間の割り印をしてくれた。
  4. 返却用の書類に署名捺印  これも申請書類と同じでなければならないということで実印を使用
  5. 提出窓口に申請書類を提出
  6. 受領証を要求して受け取る
    今回は受領証を金融機関にFAXするよう言われているのだ。
    司法書士の場合、あらかじめ作成しておいた受領証を持参するらしいが、本人申請の場合は、申請書のコピーに受領印を押したものをくれると聞いていたが、その通りしてくれた。

本日2日(月)申請で、登記完了予定は5日(木)正午。今回は一日遅い。登記官の年休でも入っているのだろうか?

申請書のミスを訂正

帰ってきて、金融機関にFAXにしたのですが、ここでミスを指摘されました。 申請書に漢字変換ミスの誤字があったのです。(「だから素人にさせると…」という声が聞こえてきそうです(~_~;)

登記所に電話したら、「わかるのでそのままで良い」と言ってくれたのですが、金融機関が「訂正せよ」と譲らなかったので、登記所に出直しました。 申請書と受領証の当該部分を訂正して訂正印を押し、受領証には登記所の訂正印ももらいました。 このとき申請書には既に上部に回覧用らしき張り紙がしてあり、このスペースが必要だったんだと確認できました。

3.登記完了

その後は登記官から電話があることもなく順調に推移しました。

登記完了書類の受け取り

12月5日電話で予定通り登記完了しているのを確認して、登記所に受け取りに行きました 印鑑(申請時登録のもの)と身分証明(運転免許証)が必要です。

受け取った書類は、登記完了証(2部)、登記識別情報、資格証明書(原本返却)です。 登記完了証は同じものが2部ありました。債権者用と債務者用でしょうか。 登記識別情報は抵当権設定に関するもので、目隠しシールをめくったりせず債権者にそのまま渡さなければなりません。

別途、金融機関の指示により登記後の全部事項証明書(謄本)を取得しました。 手数料は一枚600円です。

家に帰ってきてすぐ融資元の金融機関に全部事項証明書(謄本)をFAXしました。 次に代理店である銀行に行き、下記4種類の書類を提出しました。
登記完了証、登記識別情報、資格証明書(原本返却)、全部事項証明書(謄本)

終わってみて

以上で抵当権設定の仕事は終わり、予定通り融資をしてもらえるのを待つだけになりました。 費用は、銀行紹介の司法書士の見積もりとの差額、約7万円を節約できました。♪(゚▽゚*)

それよりも、無難に代理人申請で進めようとする金融機関に正論で対抗して、抵当権設定登記の本人申請を承知させることができたのが楽しかった。 元エンジニアである私は理論が合っていれば必ず成功する世界しか知らなかったが、このように人間相手に説得することで開ける世界も面白い。正論が通用したので日本も見捨てたものじゃないと思う。

金融機関に本人登記を認めさせる交渉については、下記記事で紹介しています。

自分で不動産登記 (7)抵当権の本人登記を金融機関と交渉
 抵当権設定登記を自分でするのは金融機関が嫌がるからとあきらめていたんですが、最初からあきらめるのではなくて、融資をしてもらうという弱い立場ながらどこまで抵抗できるかやってみることにしました。 そして融資...
※個人情報保護のため、実際の申請内容とは変えている部分があります。


登記申請で参考にしている本です

  

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