前回記事で”eo光-100M”から”NTT光(隼)-1G”に移行が完了しました。 工事終了後、当日中はまだeo光が使えましたので、両者の通信速度を測定比較しました。
【追記1】通信速度測定に使われるマルチセッション通信の解説を追加しました(2015.1.23)
前々回、前回の記事は下記を参照ください。
インターネット通信速度測定
フレッツ光「隼」は最高通信速度1Gbpsと謳っているが、実際どれほどなのか興味があったので早速調べて見た。
測定サイトの調査
測定サイト名 | 測定法 | 測定限界 | セッション | |
---|---|---|---|---|
1 | 価格.com | JAVA | 100Mbps | シングル |
2 | BROADBAND | Flash | 100Mbps | シングル |
3 | BNR | Flash | 200Mbps? | シングル |
4 | WildSpeed | JAVA | 200Mbps? | シングル |
5 | Radish東京 | JAVA | 200Mbps? | シングル |
6 | RadishMS | JAVA | 1Gbps? | マルチ |
7 | NURO | JAVA | 1Gbps? | マルチ |
測定サイトを調べてみたら右の表のものを見つけました。(サイト名をクリックすると測定ページに飛びます)
測定にはFlashプレイヤーもしくはJAVAがインストールされていることが必要です。インストールする時はブラウザ等に余計な変更をされないように注意しましょう。
未だ1Gタイプの実力速度を測れるサイトは少ないようです。 1と2は、そもそも100Mbpsまでしか計れません。 3、4、5は限界表示はしていないが、測定で200Mbpsを超えることはありませんでした。
6、7はマルチセッションと謳ってあり、1Gbpsまで計れるようだ。実際NUROで測定した例を下記に示す。
比較測定結果
今日はまだeoも使えるので、新旧両者を比較測定してみることにした。 時刻は平日の夕刻5時~6時頃、最適化等は何もせず現状のまま測定した。
結果は右の表の通り。
NTT(1G)はeo(100M)に比べ、下りの場合でシングルセッションでおよそ2倍、マルチセッションだと約8倍も速くなっている
♪(゚▽゚*)
※マルチセッションについて最下部に解説を追記しました。(2015.1.23)
移行を終えて
速くて、安くて、総合的に大満足です。
唯一不満は消費電力を測定してみたら、7.2Wもあったこと。説明書の定格は4Wなのになぜだ!
【追記】
私が見たのは
- GE-PON型「FA」光加入者終端装置タイプH ユーザーマニュアル
だったのですが、別の
- NTTひかり電話対応ホームゲートウエイpR-500Mi 故障かと思ったら
には’最大35W以下(電源アダプタ含む)’の記載がありました。前者は明らかに間違いだろう!! 後者は余裕を持たせ過ぎ! 最大という言葉でごまかしている。もっと意味のある表示をしなさいNTT (o_o*
【追記ここまで】
それと、2年後の解約を忘れないようにしないといけません。携帯と同じように解約月以外の解約は違約金が発生しますので。 世の中、2年縛りで価格で安いと契約し、2年経ったときには忘れている人が多いのでしょう。それが電話会社側がこの仕組みを採用している狙いですね。
余談ですが、番号が変わってから最初にかかってきた電話は、ずいぶん前にもあった不動産屋からの勧誘電話でした。3年以上使われていなかった電話番号にかけるなんて、旧い情報で商売しているだめな会社だと思いました。
「マルチセッション」とは
速度測定サイトのマルチセッションについての解説はほとんどありません。自らの知識の整理を兼ねて、以下にまとめます。
iPアドレスとポート
インターネット網では、世界で唯一無二で固有のグローバルIPアドレスで各通信元を区別します。家に例えれば住所番地です。家の出入り口であるドアに相当するのがポートで、各IPアドレスにポート番号は0~65535番(注1)まであります。
コネクション
インターネットでの通信は、このポート間で「コネクション」と呼ばれる仮想的な回線を形成して行われます。 このとき、信頼性をあげるためのやり取り(TCPプロトコル)によるオーバーヘッドや、インターネット網の混み具合などにより、通信スピードの限界が生じます。かつその限界値は常に変動しています。
これが、通信の両端がGbps対応でも、現実には通信速度が100数十Mbpsぐらいで限界になる理由です。(値は我が家と東京にあるサーバー間の例)
マルチセッション
「マルチセッション」では、この限界を超えるために、同時に複数のコネクションを使って通信します。同時に複数回線を使って通信することになりますので、ネットワークの両端の処理能力が高ければ通信速度が向上するわけです。
速度測定サイトはセッション数を最大16までで調整して通信速度を最大化しますので、その測定値が自宅の引込回線(+PC)の処理能力を表すと思ってよいでしょう。
備考
- 「セッション」とはコネクションを使った一連の通信のことですが、この場合両者ほぼ同じ意味で使われています。
(二つのプロバイダーへ同時に接続できるPPOEマルチセッションは、少し意味合いが違います) - 一対のポート間では1コネクションですが、どちらかもしくは双方が別のポートを使えば別のコネクションになり、一対のIPアドレス間でも複数コネクションが可能です。速度測定サイトでは、サーバー側が複数のポートを使用しているのでしょう。PCのブラウザやその他のアプリが、勝手に複数ポートを開いて使うことはできませんから。
- 実用面では実際の通信はほとんどシングルセッションの通信ですので、自宅引込回線のGbpsの能力の効果が大きく表れるのは、複数のユーザーやアプリにより同時に複数の通信(セッション)が行われる場合になります。
以上、にわか勉強です。もし間違いがあればご指摘ください。
(注1)訂正しました。8bitと勘違いしていましたが16bitです。(2015.2.2)
コメント
当方、
EOの100Mbps を 1Gbpsに契約変更しました。
工事代は、無料で、実質通信費も現状のままでした。
eoの1Gbpsどうですか?
1Gへの変更工事といっても端末のモデムを1Gbps対応に変えるだけではないのですか?100Mbpsから200Mbpsの変更のときはそうだったのですが。
最近私のようにeo以外を選ぶ人が多いらしく、テレビコマーシャルでも、「他社は安くてもプロバイダが別なので、プロバイダによって遅い場合がある」と言っています。これって、「プロバイダをちゃんと選択すれば他社の方が安くて速い」ってことですよね。
それと、SoftBankとNTTが組んで「スマート値引き」というのを始めるようで、スマートバリューの効果も薄れそうです。