篠田神社の火祭り

和火1
古式の仕掛け花火”和火”

5月4日の篠田神社の火祭りに行ってきました。

左義長祭り、八幡祭りとともに近江八幡市の3大火祭りです。 国選択無形民俗文化財だけあって見応えがありました。

【2014年11月10追記】仕掛け花火の動画をアップしてくれているのを発見したのでリンクを追加。

篠田神社の火祭り

篠田神社は滋賀県近江八幡市にあり、毎年5月4日に行われる火祭りは祭礼の宵宮です。

田舎祭りではおなじみの太鼓、大松明もありますが、全国的にもめずらしい古来伝承の花火が特徴です。観光化されていないので余り知られていませんが、花火に興味がある人にはたまらないでしょう。

詳しく知りたい人は「篠田神社の火祭り」で検索してください。 私のお薦めは、検索に引っかかりにくいブログですが、おかんのネタ帳-篠田の花火 その1です。
3編に分かれておりその2,その3があります。 祭り全体が紹介されていてわかりやすいです。

打ち上げ花火

到着したときは既に打ち上げ花火が始まっていたので、その方向へ歩いて行った。
本殿から数100メートル離れて鳥居があり、なんとその間を東海道新幹線が通っているのです。 花火の打ち上げ場所は更に少し離れた農道にありました。

神社境内にはたくさん人影が見えるが、この近くで見る観客は少ない。 暗さに眼が慣れて辺りをみると、キャンプ用椅子で鑑賞している人や敷物を用意して寝転んで楽しんでいる女の子達もいた。車の中にいる人もいるが、周囲の観客は合計しても10人ほどだろうか。もったいない。

「タマヤ~」じゃないが神社の方から「10号玉 三重県△△工場製 提供○○ストア」などと説明アナウンスが聞こえ、 続いて「列車が近づいていますので待ってください」「20番お願いします」 などと打ち上げのスタッフのトランシーバーに連絡が入る。

真下から見る花火は、迫力満点でまた格別である。 花火の音が遠くの山々に反響し、大きい花火は空満天に広がり、頭上に火のついたかけらが落ちてきたりします。

打ち上げ花火1
打ち上げ花火2
真上の夜空にはじける花火

オリジナル花火

打ち上げ花火が終わって鳥居と新幹線の下をくぐって境内に移動した。
次は氏子が伝統の手法で時間をかけて作成したオリジナル花火の披露である。 今日は風が強いので例年と花火の順序を変更するとアナウンスがあった。状況を見ながら臨機応変に運営されている。

和火(わび)

例年だとこれが花火のフィナーレである。  以下ウィキペディアより引用:

 高さ約15m、幅約25mの杉板に描かれた絵柄に、硫黄・硝石・桐灰を調合して作る和火薬を塗りこむ日本古式の仕掛花火。仕掛け花火は約1ヶ月かけて作られ、花火の絵柄はその年に話題を呼んだ題材が選ばれる。

実物を見ると図柄の他になにやら竹で作った仕掛けがある。 綱を伝って点火ロケットが移動して点火すると、失敗じゃないかと思うほど派手な音とともに、いくつもの花火の輪っかが火の粉を散らして回転した。迫力満点。

【2014年11月10追記】この雰囲気はその場にいないとわかりにくいですが、過去の動画を発見したのでリンクを張ります。篠田の花火 | Facebook

暫くすると派手な火薬花火が燃え尽きて光と音が静まり、暗闇に下の写真のように絵柄が浮かんでくる。 今年は世界遺産になった富士山のようだ。

和火2
私の古いデジカメでは感度が悪くかろうじて撮れた一枚です。
クリックして別画面で見た方が見やすい。

仕掛け花火
仕掛け花火 黒田官兵衛

見物人が多く、前列の人がしゃがんで見るようなことも無くそれぞれ勝手に見物しているので、見やすい場所はありません。

それで私はこの仕掛けの正面ではなく人が少ない袖の方に陣取っていました。 そういうわけで絵柄はわからず、説明も聞き逃しましたが、 大河ドラマの黒田官兵衛にちなんだものだったようです。

横から見ると写真のように仕掛けから火炎が吹き出すのがよくわかり、色が綺麗でした。

ナイヤガラの滝
ナイヤガラの滝

これも袖からの見物です。

その名のとおりナイヤガラの滝のように、10mぐらいの高いところに張った長い綱から、輝く火の粉が連続して落ちてきます。 その下にいたのですが、落ちてくるのは花火ですので、避難しながらの撮影でした。  普通なら危なそうなところは立ち入り禁止にしておくところでしょう。

点火も(これもロケット方式ですが)うまく着火にせず手間取ったり、スムーズには進行しません。

プロでない地元の人が花火=火薬を扱いますからアクシデントがあってもおかしくありません。 その辺の素朴なところが迫力満点で、篠田の花火の魅力なんだと思いました。

花火の後

花火が終わると花火だけが目的の人や急ぐ人は帰途につきますが、私は全て見ようと残りました。 次は大松明に点火です

大松明の点火

大松明は2基あります。この地区では一般的な葦と菜種殻で作った大きな笠松明です。(以前の記事みんなで創る近江八幡松明祭りを参照)

もう一つ鳥居方向の隅に変わり種のものありました。

大松明点火

大松明に点火されると暖かく感じます。

私の近くでは、中学生らしき男子も混じって松明を支える綱を引っ張っていました。 祭りは中学生くらいから全ての男子が総出なんでしょう。 倒れず上手に燃えるようにしているのですが、それでも倒れて燃えたので必死に始末していました。 考えて見れば、木々の間で大きな火を燃やしているのに、祭礼で火事になったとあまり聞いたことが無いのは不思議です。

ここに限らず田舎の祭りでこの時期に大きな松明を燃やすのは、稲の田植えを前にした雨乞いの意味があるのです。

大太鼓

境内には4基の大きな太鼓がありました。(暗かったので、もっとあったかも)

ずっと打ち鳴らし続けられていて雰囲気を盛り上げます。低い音で腹に響きます。 叩いているのは地元の一般の人のようです。制限は無いようなので私も叩いてきました(^_^;)

太鼓は昔は全て人が担いで移動したのでしょうが、少し離れた所に運搬用台車が置いてあり、時代を感じます。

ハィヤラコー神事

宵宮最後でかつ本来一番重要な儀式です。

正装の裃(かみしも)を着た氏子5,6人が拝殿から一人ずつ出てきて、お払いの大きな玉串(榊に白い紙がついている)をかざしながら「ハィヤラコー!」(ひやらこーとも聞こえる)と叫びながら鳥居の方に練り歩く。 相当酔っぱらっている。(酔って無いとできないかも) わざとか脇道にそれようとするのを両脇にいる見物人が押し返し、氏子はジグザグに進んで行く。

出会った詳しい人が、この裃の氏子は巫女と同じで、神が宿って人の中に降りてくる儀式だと説明してくれた。 全員が出て行った後暫くすると同じようにして戻ってくる。神様のお戻りだ。
しかし、この説明してくれた人も「ハィヤラコー」の言葉のいわれはわからないという。

私の町でも私が小さいころよく似た祭りがあったが、今は簡素化されてしまった。 見物は楽であるが、伝統行事を守る地元は大変なこと。篠田の火祭りは貴重である。

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